第6話大学生って楽しい3
店内には3人の大男が入ってきた。誰しもが入り口に立つ3人にくぎ付けになっている。
「いらっしゃいませー。 ご予約の3様でしたよね? こちらのお席へどうぞー!」
そう、この連中は俺と大和が所属しているアメフト部のチームメイトである。俺と大和もガタイはいいがこのフォメーション88で来る3人組はライン組なので、身長180cm越えの巨漢である。なぜ1分で来れるかというとこの店が俺たちの寮の裏側にあるからだ。
そして、俺たちは絡まれているグループのところへ向かう。
「すみませんお客様、こちらの3名様あっちの狭い席だと座れないので席ご移動いただけないでしょうか?」
絡んでいるグループではなく、奈緒達のグループに移動を促す。絡んでいたグループがそれを許すわけなく、文句を言ってくる。だが、それを遮るようにライン組が学生グループに絡みだす。
「おー!そんなに飲みたいなら楽しく飲もうぜ!! 俺らがおごってやるよー。 店員さん焼酎デカいボトルで持ってきてー」
あんだけ強気で絡んでた学生グループがあっという間に小さくなった。そして、大量のお酒を水を飲むように飲まされ泣いているではないか。俺と大和はハイタッチをしながらそれをみていた。
「大丈夫でした?すごい絡まれていましたけど。」
大和が絶妙なタイミングで奈緒達のグループに声をかけていた。こんだけ毎回やってんだからそろそろ大和にも彼女が出来てほしい。
そう言いながらも、仕事があるので大和を引き離し、仕事に戻る。そして、奈緒達のグループがお会計になったので、レジでやり取りをした。その時レジで話したのが奈緒だった。
「すみません。今日は助けていただきありがとうございました。」
「いいえ! 大分困っている様子だったので、大和っていう店員が頑張ってくれたんですよ。」
俺は、大和が少しでもいい印象を持ってもらえるようにと考え、大和がすべてやってくれた定で話した。
「優しい人なんですね! 弥生さんって。 本当にありがとうございました。」
何で俺の名前かはわからなかったが、走って店を出ていく奈緒はすごくかわいく見えたのを覚えている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます