巡り会う――俳句

第11話 四月

『二〇〇四年四月』

桜散る土一面のピンクかな

さくらちるつちいちめんのぴんくかな

2002/04/08

◇◇◇

風の舞う桜散る散る舞ひにけり

かぜのまうさくらちるちるまいにけり

2002/04/08

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濡れ桜散る夜佇む一人かな

ぬれざくらちるよたたずむひとりかな

2002/04/08

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白神の蕗の薹揚げ一献かな

しらかみのふきのとうあげいっこんかな

2004/04/10

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縁あり愛に疲れし恋の猫

えにしありあいにつかれしこいのねこ

2004/04/12

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恋の猫愛に疲れし縁かな

こいのねこあいにつかれしえにしかな

2004/04/12

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やはらぎや香り潤ひ沈丁花

やわらぎやかおりうるおいじんちょうげ

2004/04/13

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夜半寺や香り潤ひ沈丁花

よわでらやかおりうるおいじんちょうげ

2004/04/13

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早天や走馬灯はや一回り

そうてんやそうまとうはやひとまわり

2004/04/13

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早天や卒業歌独り口遊む

そうてんやそつぎょうかひとりくちずさむ

2004/04/13

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早天やそろり起こさず厨事

そうてんやそろりおこざずくりやごと

*　季語なし

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早天や添水耳にし詩仙堂

そうてんやそうずみみにししせんどう

2004/04/14

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早天や蘇鉄咲く寺鐘一つ

そうてんやそてつさくてらかねひとつ

2004/04/14

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早天や添水二つの詩仙堂

そうてんやそうずふたつのしせんどう

2004/04/14

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蟷螂や揺蕩ふ鎌の虫を食む

とうろうやたゆたうかまのむしをはむ

2004/04/15

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鷹狩や揺蕩ふ雲の叫び声

たかがりやたゆたうくものさけびごえ

2004/04/15

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高黍や揺蕩ふ雲の高い声

とうきびやたゆたふくものたかいこえ

2004/04/15

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高擌や揺蕩ふ鳥の禍福見る

たかはごやたゆたふとりのかふくみる

2004/04/15

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扇風機洗い髪梳く櫛かな

せんぷうきあらいがみとくくしかな

2004/04/22

*　字足らず

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寒さ来るごうごうと鳴る風小僧

さむさくるごうごうとなるかぜこぞう

2004/04/27

***　残りの作意は後で書きます。