第三章 おまけ1 寄生虫

 ルナ

「しかし、体に別の精神を入れる術なんて、聞いたことない。だぶん、メリオダスの生み出した技術の一つだと思うんだけど」


 ナギ

『そう言えば、私は一度、カチュアを使ってしゃべったことがあるんだ』


 ルナ

「え? そうなの?」

 

 カチュア

「ライム村の時だっけ? 確かに勝手に口が動いたような、気がするわ~」


 ルナ

「それ以降はないんですか?」


 ナギ

『まったく』


 ルナ

「その時、ナギさんはどんな状態だったの? 例えば……怒っていたとか」


 ナギ

『確かに、敵がムカつくやつだったからカーッとなっていたわ』


 ルナ

「なるほど……【魔術】の一種だと思うんだけど。その術は実は相手を寄生するための術だったりしてね」


 ナギ

『ちょっと、それって、わたしが寄生虫でカチュアを乗っ取ろうとしていること?』


 ルナ

「まあ、精神だけを入れる、術ではなさそうだし。現にカチュアさんも体を使っているし」


 カチュア

「きせいちゅう? ちゅうって虫だよね? ルナちゃんは虫なの?」


 ナギ

『違うから! 自分が実は寄生虫みたいなことをしてゾッとするよ』


 カチュア

「なんで?」


 ナギ

『この子、体を乗っ取られるかもしれないのにのんきだな』


 ルナ

「(寄生ね……、案外間違えではないと思うけど)」




◇◇◇ この会話はパート2以降になります。 ◇◇◇



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