第ニ章 英雄の力 パート4ナギサイド
ルナの案内でロプ村に向かう。森の中にある村なのか? 周りは木ばっかり。見渡しが悪いから突然の奇襲は怖いわね。
相変わらずエドナはどんどん先に進んでいるし。道、わからないはずなのに。まあ、道を間違えるたび、二人の間にいるルナが「そっちじゃない」っと大声で教えている。
ルナって子の武器は……なんか自分の身長よりもある棒という杖ね。先には球みたいのが付いてるし、なんか魔法使いか神官みたいな。
今は二人は離れているか……。
『カチュアちょっといい?』
「どーしたの~?」
「今のはどういうこと?」
「何が?」
『ルナに言っていたことだよ『試されている』って』
「う~ん……何かを抱えているって、くらいの暗さを感じているの。エドナちゃんもであった頃は明るかったけど……あの惨劇があってから明るさを振舞っているけど、まだ村のことが吹っ切れていないのよ」
エドナは今でも笑顔で全然そんな感じしていなかったけどカチュアには感じられるのね。
カチュアのいうことが本当ならルナがカチュアたちと出会った時にライム村から来たってことが予測したってこと? それであの村の惨劇を聞いてカチュアたちの力を見るために仕事を探したってこと? 確かにあの化け物を女の子が倒すのは他者から見れば異常か……試すってこのこと? 確かにルナは研究者だっけ? それなら化け物を倒したカチュアたちの戦う姿を観察したいと思うけど……カチュアがそこまでルナの考えていたことを見抜いていた? いや、見抜いていたのは心の中なのか?
研究者じゃなくともカチュア……あなたは本当に何者なのか……。
「カチュアさんどうしたんですか?」
「あ! ごめんなさい」
どうやら、話すので夢中でカチュアは歩くのをやめていたみたい。
「そういえば、エドナさんは【魔導具】を持っていますけど、カチュアさんは持っていないのですか?」
「うん。でも、持っていても魔術は使えないのよ〜」
「ん? 【魔導具】を持っていていれば誰だって使え……もしかしてカチュアさんは……勉強は苦手な方ですか?」
【魔導具】ってそれ関連の勉強をしていれば誰でも使えるみたいね。
「実は……。ルナちゃんは【魔導具】を持ってるの?」
「この杖自体がそうよ。先にいてる玉が【魔石】よ」
「じゃあ、その杖自体は【魔道鉱石】なの?」
「そうよ」
「二人とも遅いですよ」
先の方に進んでいったエドナが戻ってきた。
「エドナさんが速いんですよ。一応、皆で行動しているんだから。団体行動を崩さないでください」
「ごめんなさい」
ルナはまるで保護者のようにエドナに注意をした
カチュアは突然。
「何かくるよ」
そういうと、ルナは首をキョロキョロするが。
「何も見えないけど……」
「エドナちゃんはあそこに弓を何匹か……たぶん狼だと思う」
「はい……あ! 何匹かいました」
「え? ルナには見えない」
「さってと……」
カチュアは鞘から剣を抜き、ルナの後ろに入った。
「わ!?」
突然、狼の死骸が降ってきた。
「狼?」
背後には狼が五匹ぐらい現れた。その一匹がルナ目掛けて襲い掛かる。
「油断はしましたが」
ルナが持っていた長杖を襲い掛かる狼に向け。
「放て!!」
次の瞬間、長杖に付いていた【魔石】から炎が出現。狼を燃やす。
でも……火力強すぎない。
「わあ、凄い~」
『確かにもう全体灰になっちゃったけど』
カチュアは弓を構えるエドナを守りつつ、狼を斬りつけいた。
一瞬、ルナの方を顔が向く。
「カチュアさんよそ見しないでください」
「え?」
『ちょっとカチュア後ろ!』
カチュアの後ろに狼が。しかし、カチュアを振り向かず狼を上の方に殴り飛ばす。
落ちてきた狼には顔の原型を留めていなかった。
「殴り殺したよこの人……」
「カチュアさん終わりましたよ」
エドナは大きく手を振る。
どうやら、遠くの多分、狼だろう、射ったようだ。
「じゃあ、行こうか~」
「あなたたちはいった……」
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