天気の町

町に霧がでていない

(お客さんはがっかりしているだろう)

ゴリは思った



ゴリは留置所で尋問されていた

『どうして、あんなところで あんな事を』



ゴリには答えられなかった

自分が、あんな方法で霧を作っているとは知られたくなかった



しかし、しばらくして、年配の警察官がやって来た

『住宅から何も盗まれたものはなかった、火事場の泥棒はなかった』

『君の罪は住居侵入だけだ』

『すぐ出れる』

『安心しろ』


年配の警察官は続けて話した

『この町には霧がよくでる』

『この町は助かっている』

『今回の火事も霧がで、助けられた』

『人には皆、天気を操る力があると言った人がいる』

『本当に昔からある話なんだ』

『この霧も、そんな誰かが操っているじゃないかと思ってるんだ』



ゴリは黙って聞いた

少ししてゴリは釈放された



帰り道、牛丼を食べて

近所の銭湯の広い風呂に入って帰った



空はきれいな夕焼け



何日か霧を出していなかった

無性に霧が出したくなる



少しやってみるか

ゴソゴソ

ゴリは服を脱ぎだした


ゴリは家でするときは、裸になる派



『1・2・3・4・5・・・・』

シュッシュッ




ゴリはスクワットを始めた



50回を超えたあたりから、ゴリの家を中心に冷気が空から降りてきた

そして冷気は霧となった



この日の霧は、きれいな夕霧となった



ゴリはスクワットをする事で、霧をあやつる天気の男



スマホからは、ゴリお気に入りのアップテンポな曲が流れていたそうな



おわり

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天気の男 おむすびロコロコ @nobson50000

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