第4話 最終話
サブは来た道をひたすら引き返し勇者を探していた。
しかし、どこにも勇者の通った形跡はなく仕方なくサブは防具の街へ戻った。
防具の街で酒場や冒険者ギルドなどで情報収集を行うサブ。どうやら勇者一行は金を掘りにゴールドマウンテンに向かったようだ。
まだ勇者が無事なことに安堵し、そして必要な物を買い物資を補給した後ものすごい勢いでゴールドマウンテンに向かったのだった。
ゴールデンマウンテンは鉱山である。人通りは少なく一攫千金を狙うハンター達が巣窟としている町だ。なぜそんな街へ向かったのかサブには勇者の行動がよくわからなかった。
その頃勇者一行は、ゴールドマウンテンで金を掘り出し武器調達のために武器の街へ帰ろうとしていた。その時以前絡まれた冒険者が現れた。
「あなたは最初の街で会った冒険者の人」
勇者はどうやらサブのこと覚えていたようだ。
「勇者よ、その女は魔王だ早く離れるんだ」
サブは剣を掲げながらゆっくりと女魔法使いを剣を向けるとそう述べた
「勇者様のお金を狙ってあの冒険者はやってきたんだわ。どこかでコールドマウンテンで採掘した話を聞いたのよ」
魔法使いが勇者とパーティーの皆にいい理由を伝える
「違う。あなたは37代目の勇者様。今までは冒険者ギルドの依頼により、勇者様への自信を付けるために雇われていたのが俺です」
「では、それが正しいという証拠はありますか」
勇者一行のヒーラーが言う
「俺を信じてくれと言うしか無い。この通りだ信じでくれ」
俺は土下座をして信じてくれと勇者に願った。
「それでは最初の街に戻ってギルドに確認しましょう。そうすればどちらの言い分が正しいかわかる筈です」
勇者がそういうと後ろに居た魔法使いが呪文を唱え始めた
「危ない勇者様」
俺はとっさに勇者様をかばって前に出た。
「ちっ、これでも喰らいな。ファイアボール」
魔法使いのファイアーボールを俺は自慢の槍で貫き消し去る
「無駄無駄、このS級冒険者サブ様の自慢の槍をくらいやがれ」
俺はそう叫ぶと魔王にやりを突き立てた。
とっさにかわした魔王は、これ以上は無駄だとばかりに正体を現した。女魔法使いの格好から、 頭にツノのついた魔王の姿に変身して行った。
「勇者よ。今ならば取引に応じよう。背後からその冒険者の背中を突き刺せば元来た世界へ転移魔法で戻してやる」
俺は勇者を信じて背中を振り返ることなく宣言した
「魔王は無駄なことはやめるんだな。偽魔王から転移装置は頂いてきたぜ。魔王の魔法がなくても勇者は元来た世界には帰れるぜ」
「ならばこれでもくらえ。転移魔法 X」
「 させるものか。これでも喰らえ」
魔王の魔法と俺の槍が交差する一瞬早く我が槍が魔王を貫いたが、魔王の転移魔法は完成していた。
「勇者よ俺に掴まれ」
次元への扉が開き俺と勇者は現実世界の日本へと移転したのだった。
「えーと、さぶさん牛丼でも食べます」
「なんだその聞いたことない食べ物は?」
魔王を倒した勇者とサブは現実世界で新たな道を進むのだった・・・・・・・・・完
異世界冒険者 サブの冒険譚 贅沢三昧 @zeitaku2007
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