第2話 追いつけなくて

勇者一行の足取りは、はじまりの街からは消えていた。おそらく次の街金山へ向かったのだろう。勇者追いかけて次の町に向かうサブ所々でモンスターに出会うが S ランクであるサブにとっては何てことのない相手だ


数回の戦闘を終えて次の町にやっとたどり着いた。衛兵に無骨に尋ねてみた。

「黒目黒髪の小さなガキが来なかったか?」

「ああ、奴らなら次の村に向かったぜ」

無愛想にそう答える衛兵にわずかながらの金を握らせ、次の村へと向かった。


昼夜を問わず追いかけるサブだが勇者一行には辿りつけない。一旦休憩をとるサブ。食事を終えると匂いにおびき寄せられたのか、モンスターに囲まれているようだ。しょうがない、ここで潰していくしかない。 焦れば焦るほど勇者一行と距離が開いていく。こういう時は落ち着いて冷静に処理をしなければいけないのだが、心が言うことを聞いてくれない。なんとか次の村にはたどり着けたがやはり勇者は旅立って行った後だった。日暮れ時でこれ以上進むのは危険なので、休むことになったサブは勇者の行動について考えていた。武器と武具を揃える為に次の街は武器の街マルス、あそこに向かうはずだ。そこで追いつけるだろう。


しかし村を出た勇者一行は金が出る”時の金山(ゴールドマウンテン)”へ採掘しに行っていた。


そのことを知らないサブはマルスの街へと向かっていった。

マルスの町でも勇者のあし取りをつかめず、次の防具の街ヤルスへ向かっていった。


防具の街ヤルスでも足取りはつかめなかった。もはやそのすことは困難であり既に魔王上に向かったものだと考えたサブはそのまま魔王上目指して進むことにした。



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