第10話 魔族

「で、ユキ帰ってきたらどうだ、最近虫が多くなって危ないぞ、そいつは頼りに成りそうに無いしな、ハハハハ!なあ!」


腰布1枚の20歳位の金髪でやたら顔が爽やかで態度が熱くるしい高身長のムキムキ男が蓮を見て言葉を述べた


「こいつやっぱり腹立つ」


雪園は拳を握り締めて堪えていた殴り掛からないように


「ごめん、帰らないよ」


「まだ言ってるのか、嫌だって、それでも危ないから帰ってこいよ、長も心配してるし、最近木の実採れないだろ」


「そうだけど、でも、今はこの人が居るし、アルが思ってるより蓮くん強いよ」


ユキがアルに向けて言葉を述べるが、アルはユキの言葉を聞き疑惑の色を浮かべて居た


「冗談だろ、こいつの身体はどうみても筋肉も余り無いし体格も微妙だ、弱いだろ」


「そんな事ないよ」


「嘘だろ、帰りたく無いからって、は~」


「ホントだよ」


「嘘は良いから帰るよ」


「むぅ、帰らない」


「我儘を、良いから行くぞ」


アルはユキの手を掴みユキを連れて行こうとしていたがアルの腕を雪園が掴みユキとアルの間に入り、雪園は口を開き言葉を述べ始めた


「やめてくれますか、ユキは嫌がってます」


「お前に関係無い」


「ありますよ、ユキと一緒に僕は居たいから」


雪園は真面目な顔で言葉を述べ、アルの顔を見据えていた


「蓮くん、私も、私も一緒に居たい」


ユキは雪園の顔を真っ直ぐに見て言葉を述べた


「は~、こんなヒョロイ男と居たら早死にするぞ」


アルは呆れたように言葉を述べた


「いえ、ユキは守りますから」


「バカか、だからお前には無理だと、うぅ、お前」


「何か?」


雪園はまるで自分が知らない何の要に振る舞い言葉を述べた


「フッ、嫌な奴だ、だがユキは一旦帰って貰う、最近森が可笑しい、危ないんだ、わかったなユキ」


「いや、私は蓮くんと一緒に居るから」


「だから我儘を」


「帰ろう、僕も一緒に行くよ」


雪園がアルの言葉を述べる邪魔をして言葉を述べた


「・・・わかった、一度帰るよ、蓮くんも言葉通りに一緒に来てね」


ユキは可愛らしく雪園に向けて言葉を述べた


「うん、わかってるよ、行こ」


雪園はユキに手を差し出した、ユキは差し出された雪園の手を取り、ユキは笑顔で言葉を述べた


「うん」


2人はユキの生まれた集落に向かい歩き出した


「おい!早く行こうぜ」


空気を読まずアルは2人に言葉を述べ歩き出した

「あ、この人KYだ」


「ん?」


雪園はアルを見てポロリと声に出て喋っていたが、ユキに聞こえ言葉の意味が分からず不思議そうにしていた


「おーい!まだかー!」


アルはそんな2人を無視してどんどん先を歩き、2人に向けて大声を述べていた


「今、行きます」


雪園はアル言葉返し、ユキと共に歩きアルの後を追っていった



「ハァハァハァ・・・・・・ここは、ハァハァ・・・何処だ・・・・・・」


「お、目が覚めたか」


エルフの男が目覚めたのを見た魔族の男が声を掛けたて、知らない魔族の男がベッドで寝かされているエルフの男の顔を覗き込んで来て、エルフは戸惑いの顔に変わる


「ここは」


「ここか、ここは魔族の国だ」


「どの」


「魔法国ビルデミヤ王国だよ、知ってるだろ」


「ビルデミヤか、あっちでなくて助かった」


「あぁ、あっちね、確かにこちらで運が良い」


魔族の男は納得した要にあちらの国を思い浮かべた


「・・・・・・・・・・・・・・」


「で、何があった、エルフのあんたが中々負けるわけ無いだろ」


魔族の男は深刻そうな顔で言葉を述べた


「・・・・・・人間にやられた」


エルフはか細い声で言葉を述べた


「は、人間に・・・いや、あり得ない、あいつらまともに魔法1つ使えない要な連中だぞ!」


「見たこと無い変わった魔法を使っていた」


「魔法を・・・・・・確かあの近くの人間で無意識に魔法使っていたのはあの集落の長か、あいつが等々魔法を意識的に使えるように」


「違う、もっと若い人間だ」


「若い・・・誰々その人間は」


「見たとき無いな、あの集落とは関係ない何処からか別の場所から来た者だ」


「どの集落だ、あいつに聞くか」


魔族の男は悩みながら知り合いに連絡を取り聞こうとしていた


「無駄だよ調べても」


エルフはおっとりと言葉を述べだが有無を言わせない声で魔族の男は言葉を述べた


「何故だ!」


「人間が自力に魔法を覚えた可能性は低い、奴は全身服を着ていた、まともな」


エルフは真面目な顔色で言葉を述べた、魔族はそれを聞き、顔色を曇らせた


「マジか」


「あぁ、マジだ!」


魔族の言葉にエルフは真顔で返した


「「・・・・・・・・・・・・・・・」」


無言で2人はお互いの顔を見て無言の時が流れ、魔族の男が口を開いた


「どこの者だと思う」


「・・・あの国ならやりかねない、そう思わないか」


「あの国か・・・・・・あり得るな」


「そうだろ、だとしたら、奴らは・・・」


エルフは顔色がどんどん悪くなりながら言葉を述べた


「あんたは寝ていろ」


魔族の男は部屋のドアの方に歩き出した


「どこに行く気だ!」


「調べてくるよ、あんたはここで寝ていろ、じゃ」


「待て、危ないぞ、一人で行く気か」


「あぁ、言っとくがあんたは毒で身体が万全で無い、分かるな」


魔族の男はエルフを言い聞かせる要に言葉を述べた


「わかった、気よ着けろ」


「あぁ、行ってくる」


魔族の男はドアを開き廊下の走る音が聞こえて音が遠くなり静になった


「行ったか、私は身体を治したらやることが有るな」


ベッドに寝ているエルフは窓から見えない遠くを見ながら言葉を述べた

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