第8話 あやかし以外

「あやかしは友達。他を整理しよう。」

「ご当地は、地名で野球部員9人以上は容易にできると。」

「お仕事は学生だけど、野球部メインでいいよね。」

「あれ? 幽霊ってCGか!? NGだぞ!?」

「いや、幽霊は実写だ。役者に幽霊役をやってもらおう。」

「謎解きはどうする?」

「謎解きは死んだ友達の正体を暴くとこに、青春モノにしよう。」

「グルメは沖縄の郷土料理サーターアンダギー、ゴーヤチャンプルー。喫茶店なんかもあってもいいかもしれない。」

「これでキャラ文芸の5項目と青春モノの基準をクリア。」

「恐ろしい、よく思いついたな。」

 その通り。

「さらに主人公の彼女。」

「おまけに主人公と幽霊と彼女の三角関係。」

「別の話として、沖縄だとキャンプに野球選手がいっぱいやって来るので、バッチリ。」

「何がバッチリ?」

「学生の青春モノは、困ったら試合させとくんだよ。それだけで物語を続けることができるから。」

「物語は試合と試合の間に少しだけ進めればいいだけだから、延命工作だわな。」

「1試合目に手をつなぐ、2試合目で目と目を見つめる。」

「でも青春モノだと最後までいっちゃあダメなのよね。」

「そうそう。決勝戦で告白か、キス止まり。」

「そして、今後どうなるの!? ってところで、純粋にきれいに終わり。」

「完璧な定番のシナリオね。」

 どうして、こんなシナリオが思い浮かぶのか不思議ではある。

「彼女の名前は安室奈美にしよう。当確。」

「主人公の名前は、宮里那覇。」

「幽霊の名前は、具志堅デニー。」

「適当だな。」

「適当だ。名前なんて、個体を識別するためだけのおまけみたいなものだ。」

 その通り。

「シナリオが、具志堅デニーはケンカ好きで、ボクシングだよな。」

「子供の頃から野球に憧れていたが、ヤンキーに恨まれて殺されてしまう。」

「そこにひ弱な幼馴染、宮里那覇に取り憑いて甲子園を目指すという物語だ。」

「彼女は学校のアイドルにしよう。「甲子園で優勝したら付き合ってあげよう。」設定にしよう。」

「それでアホな男は真面目に部活をがんばるという奴ですな。」

「本当、男ってバカだよね。」

「アホだの、バカだのうるさいんですけど。」

「なんだか、もう10万字書けそうな気がしてきた。」

 つづく。

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