あとがき

 三姉妹の私は常々思ってました。

 童話の姉はなぜいつも悪役なのだろうと。

 子供の頃大好きだったシンデレラ。三姉妹という似た登場人物。けれど、残念ながら長女と次女は悪役でした。


 少女漫画のちゃおや、なかよしや、りぼんを読み漁りましたが、三姉妹の次女が主人公の物語を見つけることは出来ませんでした。

 私は生きているのに、なぜかいつも脇役で。


 小学生の頃に、図書室にこんな本が置かれてました。


『本当は恐ろしいグリム童話』


 本当はこんな言い伝えだったのが、改善されて優しいものになったと教えてくれる本です。

 怖いもの見たさにクラスの中でブームになりました。

 私も見ました。何度も周回しました。

 でも、ふと思いました。


 幸せな気持ちになりたくて童話を見ているのに、なぜ不幸せになることをわざわざ教えてくるんだろうと。


 例え、本当はハッピーエンドじゃなくても、ハッピーエンドのままでいいのではないかと。だって、現実では仲の良かった友達が次の日に無視をして来たり、部活の先輩からは虐めに近い長時間意味のない説教をされたり、一人で掃除させられたり、人は死に、虐めは消えず、空気になり、両親は姉妹にてんてこ舞いで、嫌なことがそれはもう山程あるのに、物語くらい、童話くらい、努力が報われ、みんな救われるハッピーエンドでいいじゃないですか。


 それでもなぜか、不幸で後味の悪い作品がベストセラーになる。


 その中で、ディズニー映画、シンデレラのスピンオフ物語、アナスタシアの恋を見た時に、私は初めて物語に救われた気がしました。


 私は初めて、悪役の次女が救われた物語を見ました。


 ディズニープリンセスは、私にとって、アナスタシアただ一人です。


 美人だったらこんなに悩まずに済んだのにな。

 そもそも私、美味しい鍋だしな。


(*'ω'*)ネ?


 こんにちはーーーー!!


 最終章までたどり着いた皆様!

 五年間のご愛読、誠にありがとうございました!

 よくぞ! ここまでたどり着きました!

 お疲れ様でございましたー!!(大拍手)


 改めまして、著者の石狩なべです(*'ω'*)キュピ


 元々は別名で百合向けシチュエーションボイス動画を投稿している過疎活動者でした。

 本業に集中するため、五年前にチャンネルを削除。本作は台本のネタから持ってきた物語の一つです。(別作のなでしこ先輩は2万再生、リリちゃんは8000くらい?行ってた動画のネタです。)


 ただ、本業に集中したかったはずが、私の体質上、頭の中に突然妄想の物語が始まり、頭の中でグルグル掛け回るという気持ち悪い現象が起きることがあります。吐き出さないと体調が悪くなる、とても厄介な症状です。今まではそれを動画を出すことで発散していたのですが、チャンネルを削除してしまい、動画制作の時間がかなりかかるということもあり、マイペースに出来る小説という形にさせていただいてました。文章中に擬音が多いのも、台本時代の名残です。


 一話完結にしようと思ってプロットを作ってましたが、わざわざ短編にせずとも、誰も読まないだろうし、自分の好き勝手書こうと思った結果、最後まで書き上げるまで五年もの月日がかかってしまいました(´・ω・`)


 そして、何の偶然か、皆様が本作品を見つけてくださり、読みづらいだろう文章に目を通してくださり、物語を読み終えてくれました。


 書籍化は叶わなかったけれど、それでもこの作品を面白いと言って頂き、読んでくださった多くの皆様に心から感謝致します。


 ここまで読んで頂き、誠に誠にありがとうございました!!


 次ページからは各章のあとがきと解説をまとめております。(私が章の合間にあとがきを残すのが嫌な質なのでこのような形にさせていただいてます。)書ききれなかった補足事項があったりするので、気になる方はぜひ読んでいただけると幸いです。


 最後に、聖人では決してない、妬みだらけで、嫉妬深く、性格が悪く、主人公らしくない悪役のテリーの幸福までの長く険しい道のりを、最後まで見守っていただき、ありがとうございました。


 皆様が自分にとっての幸せな道を歩んでいけますように、願いを込めて。



 2023.10.06. 石狩なべ(*'ω'*)

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