第10話 二日目の編入生


(ふわぁ……)

「あ、お姉ちゃん、ここ寝癖……」

(眠い……お腹空いた……)


 メニーと食堂の席に座る。


「これメニュー表だって。お姉ちゃん、何がいい?」

「これ……」

「持ってくるね」

「ふわぁあ……」


 メニーがカウンターに声をかけにいった。


「ごめんください」

「おはようごぜえます!」


 食堂のシェフとコックが振り返った。


「さあ! ご注文は!?」

「えっと」


 並んでた生徒、シェフ、コックが、メニーの美しさに固まった。


「ベーコンと卵の……トーストを、二人分、お願いできますか?」

「はぅあっ!」

「シェフ! とうとう天使がやってきました! 過労の俺達に迎えが来たようです!」

「馬鹿野郎! 学園のお嬢様だ! 昨日来たっていう、編入生様だよ!」

「そういえば昨日シフトの奴らが噂してたぜ!」

「とんでもない天使のようなお嬢様が来たって!」

「あの子誰?」

「ほら、編入生よ。昨日クラスの子達が騒いでた……」

「あの子が……」

「確かに……」


 全員が声を揃えた。


「「かなりの美人」」

「お姉ちゃん」

(ぐぴー……)

「もー。お姉ちゃん、起きて」

「働き者だわ……」

「なんて健気な……」

「あんなに美人なのに、性格も良さそう……」

「騙されてはだめよ!」


 ノワールが声を張り上げた。


「こんだけ美人なんだから! 絶対裏があるに決まってる! メニー・エスペラント! 今日こそ素顔を暴いてやるから!」

「ノワールお姉様! まだ寝癖が!!」

「あ、おはよう。ノワール。ブラン」

「なんてこと! ブラン! メニー・エスペラントの可憐なお声でお名前を呼ばれちゃったわ!」

「おはようございます。メニーさん。本日も眠たくなる授業を受けて立派な貴族令嬢を目指しましょう。はっ! ノワールお姉様! 昨日のロール巻きの跡が!」

「なになに。また騒いでるの?」

「グワグワッ」

「おはよー。エスペラント姉妹ー」


 ガチョウを連れたグースとバンダナをつけたスレッドが正面の席についた。


「寮のベッドはどうだった?」

「よく眠れました。ね。お姉ちゃん」

(お前がくっついてくるせいで眠りが浅かったわ……。だからこんなにも眠いんだわ……。全部メニーのせいよ……。あむ)


 ベーコンと卵のトーストを食べた瞬間、あたしは一気に覚醒した。


「美味っ!!!」

「お姉ちゃん、こっちミルク入りのコーヒーね」

「今日の授業もなかなか厄介よ」

「この学園の先生がくせ者揃いなんだよ」

「グワグワッ」

「アンセルも文句言ってる」

「ひらめいた!」


 ノワールがメニーに指を差した。


「メニー・エスペラント! 本日の一限目の授業でどちらがプラスの点数を頂けるか、勝負よ!」

「まあ! そんな素晴らしいひらめきを思いつくなんて! 流石よ! ノワールお姉様!」

「昨日編入してきたばかりの子になんてこと言うの。せめて家庭科の授業にしてあげたら?」

「グワグワッ」

「メニー、気にしなくていいからね」

「うふふっ」

「はっ! 見て! ブラン! メニー・エスペラントが、笑って誤魔化したわ! この勝負、いただきよ!」

「そうね! ノワールお姉様!」

(朝から騒がしい奴らね……)


 周りを見る。


(……アルテがいない。昨日もかなり眠そうだったし……もしかして部屋で寝てるのかしら……)

「ふわぁ……」

「あれ、珍しい。グース。ロザリーの欠伸が移っちゃった?」

「朝はみんな眠たいものよ。でしょう? アンセル」

「グワグワッ!」


(旧校舎とサリアについて、もう少しアルテから何か情報が得られそう。必要なら……)


 トーストを頬張る。


(また行ってやるわよ。旧校舎)


 朝の準備を済ませ、メニーと教室へ向かう。食堂で会ったグース、スレッド、カラー姉妹も一緒だ。


「一限目は数学だっけ?」

「複雑な問題出してくるのよねー」

「勝利はこの私よ!」

「流石、ノワールお姉様!」

(若いっていいわねー。朝から元気で羨ましいわー)

「キンセイル先生って言ってね、難しい問題ばかり出してくるの。それと三限目のエドモンド先生。気難しい人よ。その二つはくせ者だけど、安心して。二時限目は天国だから、そこで癒やされて」

「この間来たばかりの臨時の先生なんだけど、本当に良い先生なの。ね。アンセル」

「グワッグワッ」

「女性なのにかっこいいの」

「憧れるわぁ……」

(先生に憧れね。……クロシェ先生、元気かしら)


 教室に入ると、既に居たクラスメイト達があたし達に振り返った。


「おはよー」

「ねえ、聞いた? また編入生来るんだって」

「え?」


 話を聞いたみんながぽかんとする。


「今度はどこのお嬢様?」

「それが、庶民らしいの」

「は?」

「爵位なし?」

「どういうこと? ブラン」

「わからないわ。ノワールお姉様」

「庶民のお嬢様が、この時期にわざわざ学園に入ってくる?」

(学びを求めてるお嬢様が本当にいたってわけね。何も珍しいことじゃないわ)


 トゥーランドットとセーラが座りながら談笑している横に座る。


「おはよう」

「あ、ロザリーとメニー、おはよう!」

「おはよう。ロザリー。メニーお姉様」


 セーラが声を潜めさせた。


「編入生のこと聞いた?」

「今聞いた」

「こんな中途半端な時期に」

「学びを求めるお嬢様がいたんじゃなくって? あたしやメニーみたいに」

「2日連続だなんて、こんなことあるのかしら?」

「現にあるんだから、あるんじゃない? 虐めちゃだめよ?」

「相手の出方次第ね」

(……あ)


 隅の席でアルテがやはり寝ている。


(夜更かしが好きなのかしらね)

「あら、全員揃ってる?」


 予鈴が鳴る前にサリアが入ってきた。クラスメイト達が驚いて急いで席につく。


「もしかして既に編入生の話を聞いちゃった?」

「サリア先生、2日連続でこんなことあるんですか?」

「人数の関係でこのクラスしか受け入れ先がなかったのよ」

「確かにAクラスって人数少ないものね★」

「少人数制大好き」

「そっちのほうが派閥も少ないしね。ね。アンセル」

「グワグワッ!」

「話が早いわ。今理事長先生から話を伺ってる途中で……あら、失礼」


 ふとサリアが振り返り、扉を開けて廊下に出た。


「ああ、待ってたわ。このクラスよ。……ただ、入る前にそのリボンをきちんと結びましょうか。あら……指定のジャケットは?」

「どんな子かしら」

「また美人だったりして」

「お金持ちだろうと爵位なしでしょ?」

「マナーとか大丈夫なのかしら?」

「あ」




 扉が吹っ飛ばされた。





 クラスメイト達が声にならない悲鳴を上げる。


 セーラが目を見開く。


 メニーが唖然とする。


 あたしは呆然とする。





「……」


 編入生が教室の中に入ってきた。黒板に名前を書く。その間にサリアが冷静に状況を確認した。


「大変。扉が壊れてしまったわ」

「ああ、すんません。邪魔だったんで」


 黒板に書かれた名前を見て、セーラが顔を青くし、メニーが瞬きし、あたしはぽかんと口を開けた。


 ――ふと、メランが小声でメリッタに言った。


「……待って。わたし、あの子見たことある」

「わたしも……名前……聞いたことある」

「っ!!!」


 フロマージュが立ち上がった。


「キッド殿下の右腕の、女騎士!!!」


 その一言に、全員がその正体に気づいた。


「はじめましてー」


 教室の空気が凍りついた。


「ルビィ・ピープルっすー。よろしくお願いしまーす」

「席は自由席……」


 サリアが全て言う前に、キッド殿下の右腕が高くジャンプした。クラスメイト達が悲鳴を上げる。どこに着地するのかと思ったら――あたしとメニーの間に、すっぽり入ってきた。セーラがあたしを盾に隠れ――リトルルビィが堂々と机に足を乗せた。


「自由席ね。了解っす」

「突然の編入だから戸惑うことも多いだろうけど、みんなと仲良くね。それと、足は机に乗せないように」

「あー、はいはい。すんませーん」

「では、ホームルームを始めます」

「……」


 メニーとあたしとセーラが、リトルルビィを見た。


(なんであんたがいるの?)


 リトルルビィがあたしを見た。


(ねえ、あんたなんでここにいるの?)


 リトルルビィが鋭い目であたしを見下ろし――手を握ってきた。


(……はいはい。後で聞くからね)


 クラスメイト達が異質なルビィの存在に唖然とし、セーラは一人怯え始める。


「……チクリ魔が増えた……」

「セーラ、どうしたの? 大丈夫?」

「チクリ魔よ……。派遣されてきたのよ……。監視役よ……。なにかしでかしたら……お母様に報告されるんだわ……。ふうう……!」

(リトルルビィがいるってことは)


 まさか、


(中毒者、関わってないでしょうね?)

「それでは、この後の授業も頑張ってね」


 朝の報告を済ませ、サリアが教室から出ていった。



(*'ω'*)



 数学担当教師。キンセイル先生。髪の毛を一つに丸くまとめ、黒板に複雑な数式を書いていく。


「それでは誰かに解いていただくザマス!」

「やっばー……」

「わかんない……」

「チーズ食べて誤魔化そう……」

「はい!! 先生!!」


 ノワールが手を挙げた。


「よろしい。ノワール・カラー。答えは?」

「4ですわ!」

「素晴らしい回答だわ! ノワールお姉様!」

「不正解ザマス」

「っ!!」

「ああ、ノワールお姉様が、あまりのショックに気絶を! ノワールお姉様ー!!」

「こんな簡単な問題、この先貴族の夫人としてやっていくためには解けなければいけないザマスよ!? 周りになめられたら、終わりザマス!」

「んなことないでしょ……」

「解けなくたって結婚したらみんな夫人よ……★」

(貴族はね、時に、諦めも必要なのよ……)

「ふわあ……」

「はっ!!」


 キンセイル先生がリトルルビィを睨んだ。


「そこの方!」

「あ?」

「私の授業中に欠伸とはいい度胸ザマスわね!」

「うわ★」

「キッド殿下の右腕様、目つけられちゃったよ」

「どうするんだろう……」

「よろしい! 貴女! この問題を解いてみるザマス!」


 複雑な数式を指示棒で指し示す。


「答えは!?」

「2分の1」

「……正解ザマス……」


 教室内がざわついた。リトルルビィが再び欠伸した。しかし、キンセイル先生は諦めない。


「では、これは!?」

「3のルート5」

「こちらは!?」

「2」

「このnの値を……」

「2以上の自然数」

「dx2乗の!」

「4」

「っっっっ!!!」


 キンセイル先生が膝から崩れ落ちた。


「全問正解ザマス……!」

「やばー!」

「すごーい!」

「あのキンセイル先生を一撃で!」

「しかも答え全部合ってるとか★!」

「流石キッド殿下の右腕様!」

「リトルルビィ、どうやって計算したの?」

「ここの公式と方程式使って一発」

「わ、本当だ。すごい」


 リトルルビィの説明でメニーが問題を解いた。


「本日の授業はここまでザマス。……くっ!!」


 キンセイル先生が悔しそうに教室から出ていった直後、クラスメイト達がリトルルビィに振り返った。


「すごいわね! 貴女!」

「舞踏会で見たことある! キッド殿下の右腕様でしょう!?」

「なんで編入してきたの!?」

「……」

「リトルルビィ」


 メニーが横から優しく言う。


「みんな訊いてるよ?」

「……キッド殿下の命令。教養が足りないから学んでこいってさ」

「キッド殿下ったら、流石だわ!」

「はあ。麗しのキッド様……★」

「リオン様も素敵だわ」

「キッド殿下の右腕様、貴女のことはなんて呼んだら良いの?」

「は? ルビィでいいよ」

「本当に、学んでこいって言われたの?」


 リトルルビィが振り返る先に、セーラが立っている。


「わたしの、監視を頼まれたわけじゃ……ないでしょうね……!?」

「お姫様、ご期待に添えず申し訳ないけど、キッド殿下はわたしにそんな命令はしなかった。あんたはこの学校にいる間、周囲の目を気にせず自由にしてな」

「……報告しない?」

「命令項目にないからな」

「……そう」


 セーラがまだ疑り深い目でリトルルビィを見た。


「なら……いいわ」

「んだよ? 報告してほしいのか?」

「いいえ!」

「わたしも仕事が増えるのは面倒くさいから、ごめんだよ。悪戯したって虐めの主犯格だったって、何も言わねーから安心しな」

「虐めだなんて、そんな浅はかなことしないわ! ふぅーん!」

(どの口が言うか)

「そうよね? ロザリー」


 セーラがあたしの腕にしがみつく。


「わたし、良い子よね?」

「ええ。あたしが見てる限りは」

「……」

「初めまして。キッド殿下の右腕様」


 あたしは笑顔を向ける。


「あたし、ロザリーっていうの。貴女の隣にいるメニーの姉よ。よろしくね」

「……」

「あたし達もね、昨日編入してきたばかりなの」


 よければ、


「少しだけ、廊下で散歩しない?」



 ――人気のない廊下に、リトルルビィとメニーとあたしが並んだ。



「で? なんで編入してきたの? あたし、このこと言ってないはずだけど」

「わたしも知らねえ」

「は?」

「キッドから言われたのはたったの一言。『指示を出すまで青春時代の学園生活を楽しみたまえ』」

「何それ」

「……それは、つまり」


 メニーが首を傾げた。


「現場で待機……ってこと?」

「だろうな。ったく、事情聞かされてない身にもなれってんだよ。だりぃー」


(キッドがリトルルビィを送り出した。それって……)


「リトルルビィ、中毒者がここにいるなんて……話とかも聞いてないかしら」

「知らない。今回はまじでわたしも何も聞いてない」

「……そう」

「……テリー達もキッドに行けって指示されたの?」

「ううん」

「まさか」


 メニーとあたしが手を振ると、リトルルビィの眉間にしわが寄った。


「え、じゃあなんでここにいんの?」

「サリアを見たでしょ」

「……あれ、やっぱりサリアさんだよな? あまりにも初対面な感じで来られたから、似てる人かと思った」

「そうよ。記憶を失ってるみたい」

「記憶?」

「元々サリアがママの紹介で一時的に派遣されてたのよ。だけど、ふとした時にサリアに連絡したら返事なし。学園側に連絡したら素知らぬ顔。その翌日にはサリアのGPSの印が消えた。……単純に潜入して様子を見に来たのよ。そしたらこのあたし達の顔を見て、初対面のように接してきた」

「サリアさんに何があったの?」

「それを確かめるのよ」


 噛んでた親指の爪を口から離す。


「リトルルビィ、キッドから何も指示をされてないなら、協力してくれない? メニーと学園について調べてほしいの」

「暇つぶしにはなりそう。上等」

「情報が足りなければ、寮で管理人バイトしてるローレライに聞いてみなさい。あたしの名前を出せば無料で情報を提供するはずよ」

「カドリング島にいた、あの金にがめつい奴? なんで」

「色々とあったみたいよ」

「テリーはどうすんの?」

「記憶を失う前のサリアに懐いてたクラスメイトがいるの。サリアにとても感謝していて、記憶を失ったサリアを元に戻そうとしてくれてるみたいで……で、その子が言うには……旧校舎に何かあるんじゃないかって」

「旧校舎? 何それ」

「学園の中心に廃墟の古城があるでしょう? あれよ」

「あれ、旧校舎なの?」

「らしい」

「それで?」

「その子の話によると、サリアは旧校舎を行き来してたって。関係性を調べてみる。だから……リトルルビィとメニーは外。あたしとそのクラスメイトは中から調べるわ」

「わかった」

「ちなみに」


 確認。


「キッドとソフィアは、流石に来てないでしょうね?」

「メニー」


 リトルルビィがメニーを見た。


「次の授業なんだっけ?」

「え? えっと……確か、家庭科?」

「よし、テリー、あ、違った。えーと、ロザリー、そろそろ戻ろう。教室も移動しないといけないし」

「……あー、もうこんな時間。続きは後よ。二人とも、行くわよ」

「うん。で、まあ」


 リトルルビィが目を泳がせた。


「テキトーにやればいいよ」

「ん?」


 ――二限目、並ぶクラスメイト達が頬を赤らめさせた。


「皆さん、こんにちは。今日も楽しく授業を進めていきましょう」


 あたしは片目を痙攣させ、セーラは頭を抱えた。


「そういえば編入生がいるんだっけ?」


 家庭科の先生が微笑んだ。


「ソフィア・コートニーです。私もね、二ヶ月前にここへ来たばかりなの。くすす。お手柔らかに」

「はあ……♡ コートニー先生……♡」

「この時間が楽しみで仕方ない……♡」

「どうしよう……。コートニー先生……今日もわたしよりも……美しい……♡」

「どうしよう……。コートニー先生……今日もノワールお姉様よりも……美しい……♡」

「アンセル……これが恋ってやつなのかな……♡」

「グワァ……♡」

「セーラ……どうしよう……♡ トゥー、コートニー先生を見てると……ドキドキが止まらないの……♡」

「あ、そう……。わたしは別の意味でドキドキとヒヤヒヤが止まらないわ……。……ふうう……」

(……二ヶ月前にソフィア。そしてリトルルビィ。左腕と右腕が派遣されて……)


 あたしの目が辺りを見回す。


(クレアがいないってことは……ないと思うんだけど)

「ガクガクブルブル」

(血は争えないわね。セーラもなんとなく勘付いてそう)

「今日は婦女として大切なお菓子作りです。心の準備はいいですか?」

「「はーい♡♡」」

「よろしい。本日もよろしくお願いします」

「「 よろしくお願いしまぁーす♡♡!」」


 ソフィアがくすすと笑うと、アルテが椅子に座り、躊躇なくテーブルに突っ伏し、居眠りを始めた。



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