第25話 カエデの殲滅戦
〜23話の最後〜
木を後ろにそのまま抜刀し、中段に構える。それが合図のように魔物との戦闘が始まった。
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最初に襲って来たのはゴブリン3匹だ。
そいつら全員に『
「まずは3匹!」
カエデは、後ろを取られたら危険だと思い、木を背にして戦うつもりだった。が、敵の数があまりにも多すぎる。
木を背にすると言うことは敵がこちらの攻撃範囲に入らなければ切ることができない、そのため時間がかかってしまうし、ここのあたりの魔物には背後をとられようが勝てる自信がある。
なので、カエデは『血姫』の切れ味と頑丈さを信じて、強行策に出た。
腕を腰の辺りにまで下ろして『血姫』を自分の体より左に出るように構える。そのまま自分の力で固定した。そして、そのまま走り出す。
襲ってこようとしたゴブリンとオークの数匹はでたらめなステータスによって固定された刀により葬られた。
「こっちの方が断然早いなっ!」
そう言うと、次に魔物がたくさんいる位置を『気配察知』で探しながらそこへ向けて駆け出す。
その疾走を捉えられるような強い個体はそこにはいない。だが、問題はあった。
「あっ」
バキッ、と言う音と共にカエデは木を自分の体で折る。自分の体を制御できていないのだ。
「まぁ、痛くないし、折っちゃってもいいか」
そう考えて、疾走。斬る。疾走。斬る。また疾走。それをただ繰り返す。それだけで敵は屠られていく。返り血は浴びない。その前に走り去る。
何分か繰り返していると、いつのまにか魔物はあと5匹になっていた。
そうするとカエデは横に構えていた『血姫』を中段に構え直し、1匹ずつやることにした。
最初に向かったのは、遠距離攻撃を仕掛けてくるゴブリンアーチャーの元へと駆ける。
そのまま
それだけで絶命。
次はオークの元へ。これは首への一閃で殺す。それを見ていた魔物は逃げていった。
1匹を除いて。
「やっぱ残ってくれた。さすがオーガ」
ゴブリンの上位個体、オーガ。その戦闘力は
下位職になったような人でも苦戦をするような魔物だ。
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