第22話 血姫で実戦
地面にたたきつけられたカエデは、受け身をとったものの高度が高かったため防御力が高くてもノーダメージという訳には行かなかった。と言ってもステータス的には6しか減らなかったため誤差である。
「うーん、どうしようかな」
カエデは仰向けになりながら、上空で旋回している6体のガルーダを見て考えた。
数秒考えた結果。
血姫の抜刀の速度と『超攻撃』で吹き飛ばせばいいや、となった。
「早速頼むよ。『血姫』」
ということで、早速起き上がり、左の腰にある血姫を左手に鞘、右手を柄の中央より縁に近いところに添えて抜刀の構えに。
『超攻撃』を発動し、やや後ろに重心を置く。
左の腰を引いた。
あとはガルーダ6体がこちらに来るのを待つ。
なぜか、来ない。
なので、『挑発』を使う。
しかし、スキルレベルが足りないので、届かない。魔力量を少し消費し、再び『挑発』。
今度は届いた。しっかり6体がこちらに向かってきたので、木の高さより低くなった時、息を吸い力が出やすいようにする。
もう目の前まで迫ってるというところで
「フゥッッッ!!」
強めに息を少しだけ吐き止める。同時に少し前に重心を持っていき、少しの魔力量を込めた血姫を走らせる。そうすることで強度、
刃の抜刀する滑らかさが上昇する。
一閃。
ブオォォォオオン‼︎‼︎
と音が鳴り一番近くに来ていたガルーダが斬れた。綺麗に斬れた。また、斬れたガルーダの後ろにいた個体1体の右翼が切断された。
血姫の能力『
読んで字の如く飛ぶ斬撃である。
だが、暴風によって舞い上がった湿気を含む土が視界の邪魔をし、カエデはガルーダの右翼が切断されるのを見れなかった。
カエデの直径50メートルの土が舞い上がり、直径30メートルの木が半ばから折れて吹き飛び、直径10メートルの木は根元から吹き飛んだ。ガルーダたちもしっかり吹き飛んだ。
カエデが踏み締めた場所は誰も通らない場所だったので土が柔らかい。周りの土が吹き飛んだから良かったものの右足が10センチは沈んでいた。
これが吹き飛んでいなかったらと思うと、、、カエデは考えるのを放棄した。
「よし、視界良好!異変はあっちの方だったから、とりあえずその方向に跳ぶ!」
今回は距離を稼ぎたかったので助走をつけてから飛んだ。30メートルは木が折れているため助走からの跳躍でも勢いを殺さずに飛ぶことができた。
だが、この跳躍をしなければ良かったと思うのは跳んでからわずか5秒後である。
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