第12話 ミイア前衛をやる
前衛・後衛を交代したカエデとミイアは、次に見つけたゴブリンを倒すことになりました。
「ゴブリンが1、2、3……6体だね。そこそこ多いから、俺が『ファイヤーボール』d「ストォォォォッッップ!!!そんなことしたら森がなくなっちゃうよ!弓で数を減らして!いいね?弓だよ?」」
「わかりました…」
覚えた魔法を使いたかったなーなんて思いつつ、森がなくなるのは嫌なので少し不満はあるが諦めた。
「よかったぁ。じゃあ、とりあえず弓で3匹くらい倒して。『弓術』のスキル補正で一回でそのくらい倒せるでしょ?」
「まぁ、そのくらいならいけるよ」
そう言って今回はステータスのせいでの先ほどの戦闘の二の舞にならないように、弓が壊れないよう慎重に弓を構えた。
そして、弓の限界まで引き、矢を放つ。
矢はステータスが高くなったので重い鉄の矢にしてみた。
ヒュン。という気持ちの良い音を鳴らしながら矢は狙いどおり、前にいたゴブリンの眉間にぶち込まれた。と思ったら、そのまま貫通した。
そしてその貫通した矢は後ろのゴブリンの1体は右足、一体は左腕を貫通し、奇跡的に股の下を矢が通ったゴブリンは無事だった。
「と、とりあえずまともに戦えるのが1体だけだけど倒してくるね」
「う、うん…いってらっしゃい…」
カエデは自分の運のステータスを少し恨んだ。
[いくらなんでも運が良すぎるんだよなぁ。
これは死にかけても、なんか色々あって生きてましたパターンが出てくる可能性あるぞ。
そもそも死にかけるようなことになんかならないか。なにせこのステータスだしね]
そんなことを考えながらミイアの戦闘を見た。
ミイアのスタイルは、ヒットアンドアウェイを主軸にし、回避や攻撃の後の隙を埋めるようにして魔法を放つというものだ。
まず、はじめに倒したのは足を失ったゴブリンからだ。走って近づくときにファイヤーボールを使って倒した。動かないので走りながらでも当てられると判断したようだった。
次に狙うのは腕を失ったゴブリンだ。
このゴブリンは動けるから万全の状態である1匹のゴブリンを相手にしてて忘れてた、なんてないようにするための保険である。
そしてそのゴブリンは痛みで悶えていたので
短剣で返り血を浴びないように首に短剣を投げつけた。投げられた短剣はまっすぐ飛んでいき見事、首に当たった。
そして最後のゴブリン。こいつは腕を失ったゴブリンに短剣を投げつけた時に棍棒を振り上げながら跳躍し襲いかかった、どうやら持ってきている武器をそれだけだと思ったみたいだ。だが、ミイアはそんなことをするバカじゃない。襲いかかってきたゴブリンに対して袖に隠していた刃渡り20センチのナイフを
抜き上手く棍棒の衝撃をナイフで受け流し、そのまま体を回転させゴブリンの腹を殴りつけるようにして切った。そうすることにより
ナイフに血が付くだけで返り血は浴びず、相手を吹き飛ばせる。しかも、向かってきている相手になら深い切り傷を与える。
そうやってナイフに殴られたゴブリンは木にぶつかり気絶したためナイフを上からゆっくり首に刺した。そうしてゴブリンとミイアの戦闘は終わった。
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