第7話 うちげば!

「今話題騒然のウランちゃん! なんと!2020年オリンピックでソロコンサートを行うことが決定しました!」

!!!!!!!!!

 すいすいの一面は色めきだった。

 洗練された彼らの動きは早い。

 だが、一人、皆を止めるものがあった。

「ウランちゃんだってそうしたくて生まれたわけじゃないんだ、いや、むしろ核の平和利用。平和を目指すのは我らの初心じゃないか、ここは彼女と和解し、結託し平和を訴えるべきだ」

 そう言った長身の男を、小柄な男が突き飛ばし言った。

「うるせぇ! こんなチャンスはめったにないんだ、ウランちゃんは俺が貰う。俺が世界を回すんだ」

「おい、まてっ!」

 その言葉に男は耳を傾けず出ていった。

「自分のしたいことが総てで、私なんてその合間のおまけにすぎなかったのね……」

 着いたそこはすいすいのリーダーの遺族の墓であった。

 人気のない暗がり、墓の下を掘り返す。

 あった、銃だ。

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