神名録1 蛇の女王ディアドナ

◎蛇の女王ディアドナについて


蛇の女王ディアドナはラミアやゴーゴン等の蛇の種族から崇められる女神である。

髪は毒蛇であり、体の腰から下は蛇、そして竜の翼が背中から生えている。

宝石のような瞳は魔力を帯びており、様々な邪視を使う事ができる。

猛毒を操る女神であり、眷属も毒を操る事ができる。

淡水を司るヘルカートと違い海水を司る女神であり、この両女神は仲が悪い。

魔王モデスが裏切ったので、自身こそがナルゴルの後継者だと主張している。

ただし、それを認めている神は少ない。

夫は天空の翼蛇クツァールであるが、そのクツァールは既に死んでいる。

子どもはクツァールとの間に蛇の王子ダハークと虹の蛇姫ユールグがいる。

信徒のほとんどはラミアやゴーゴン等の蛇の眷属だが、人間の信徒もいる。

人間の信徒は人間社会を壊すべく日夜活動している。

蛇の女王に同胞である人間の命を捧げる事を使命として、暗殺業を請け負っている。

イシュティア教団の暗殺者とは争う立場にある。

聖印は蛇の目を模した蛇眼であり、聖獣は当然蛇である。



※元ネタはティアマトとエキドナとメドゥーサ。


※ル〇ンクエストだとクラ〇シト、ウォ〇ハンマーだとスラ〇ネッシュ?

あまり淫猥な要素はないですね……。

ハ〇ンマスターだとナヴ〇イです。


◎ディアドナ信仰


ディアドナを信仰するのは蛇の眷属がほとんどだが、人間が信仰する事もある。

彼らは同胞である人間の命を多く蛇の女王に捧げると蛇の眷属へと転生させてもらえると信じている。

そのため信徒は隠れて殺人を行い、その命を蛇の女王へと捧げる事を行う。

多くは人間社会から弾かれたはみ出し者であるか、蛇淫の女神ボティスの誘惑によって堕落した者である。

もちろん、ラミアやゴーゴン等の血を引く者も崇拝する。

彼らは教団を作り、人間社会を壊すために活動する。

この教団に入るには入信の儀式として誰かを殺さなければならない、もちろん誰でも良いわけではなく、教団の指定する者である。

教団の資金源の多くは暗殺の請負等の犯罪から得られる資金である。

また、イシュティア教団と同じように娼館や賭博場を運営する事もある。

ただイシュティアの教団と違うのは暗殺業が本業である事だろう。

教団は暗殺者を養成し、暗殺者は依頼によって殺人を行う。

教団は基本的に秘密結社なので闇雲に殺しはしない。暗殺者も教団の指示がなければ殺しはしないのである。

ただ、一般信徒にはそんな縛りはなく、教団の指示を受けることなく獲物を探し殺す。

また、依存性のある麻薬を人間社会にばら撒き、一般的な人間を麻薬等の快楽漬けにして、教団に勧誘して抜けられなくしたりする。

当然全てのエリオスの神々の教団と仲が悪く、敵対している。

魔王を崇拝する教団とは仲が悪いわけではなく、利害が一致すれば協力しあう事もある。

ちなみに人間社会からは暗殺教団、殺人教団と呼ばれる。




※元ネタはアサシン教団。またインドの秘密結社タギーの要素もいれています。





◎暗殺者


ディアドナ教団は暗殺者を育成している。

イシュティア教団と同じように暗殺者はアサシュという特殊な霊薬を使い、同じようにアサシンと呼ばれる。

アサシュは使用者の全ての能力を高める力がある。

もちろん副作用もある。

イシュティアのアサシンと違うのは毒を多用する事が多い事と「蛇の牙」と呼ばれる短剣を使う事である。

蛇眼の紋を身に着けた黒衣の者に狙われる事はほぼ死を意味すると言って良いだろう。

また、一般信徒も暗殺を行う事もあり、その時は蛇に倣って縄で絞殺する事が多い。

短剣以外にも蛇を模した鞭も信徒達の武器である。



※暗殺者として育成された者だけが、暗殺行為をするわけではない。

ディアドナ信徒は多くの人の命を蛇の女王に捧げる事を使命としているからである。


◎ディアドナに従属する者達


・蛇の王子ダハーク

蛇の女王の息子で蛇の戦神。ユールグの兄。

白髪で赤い肌をした青年の姿に、両肩から黒い蛇の頭、尻から黒い蛇の尾が生えている。

両肩の蛇の頭は猛毒を吐き、周囲の生物を殺す。

蛇竜ムシュフシュを乗騎とし、手にはピサールの毒槍という伸縮自在の長い槍を持つ。

過去にアルフォス神と戦い敗れている。


※元ネタはペルシャの邪神アジダハーカとザッハーク。


・虹の蛇姫ユールグ

蛇の女王の愛娘。ダハークの妹。虹姫とも呼ばれる。

普段は虹の都ニルカナイで暮らし、滅多に表に出てこない。

美しい少女の上半身に下半身が白い蛇の女神。虹色に輝く長い髪を持ち、癒しの力を持つ。

母や兄と違い、毒ではなく清浄なる水を司る。蛇の毒に侵された者を癒す事が出来る。

優しい性格であり、戦いを好まず、母と兄と共に静かに暮らすことを望んでいる。


※元ネタは虹蛇ユルング。


・蛇淫の女神ボティス

蛇の女王ディアドナの副官。

堕落の女神とも呼ばれ陰謀に長けている。

蛇の信徒に実際に力を与えるのは彼女である。

蛇の眷属を率いて、エリオスの神々の眷属である人間を堕落させ、蛇の眷属へと変える。

毒の魔法の短剣を持った角の生えた美しい女性に下半身は蛇の姿で描かれる。


※名前の元ネタは堕天使ボティス。

誘惑の蛇であるリリス要素もあり。


※他にも従属する者はいます。


◎ディアドナの眷属


・ゴーゴン

髪が蛇、下半身が蛇の尾となった恐ろしい女性の姿をしている。

石化の邪視が使え、その目を見た者を石へと変える。

女性だけの種族。


・ラミア

下半身が蛇の尾となった美しい女性の姿をしている。

麻痺や魅惑や恐怖の邪視を使う。

女性だけの種族。

人間の女性に化ける事が出来て、人間社会に潜んでいる事もある。


・イーグ

頭が蛇に尻から蛇の尾が生えた人型の種族。

ゴーゴンやラミアに従属する下位種族である。

邪視は使えない。

男性だけの種族。



※イーグの名前の元ネタはクト〇ルフ神話のイグ。

神話上に元ネタは特にない。


・ヒュドラ

頭がたくさん生えた巨大な毒蛇。

蛇の頭は焼かれない限り斬り落とされても再生する。

その血は猛毒である。

雌雄がなく、年齢を重ねる事に首が増える。

首が増えすぎると枝分かれするように2つに分かれて増える。

つまり、通常の繁殖方法と違う。

大体9本前後のヒュドラが多い。


※ヒュドラという生物がいて、どういう風に増えるのか?とか繁殖方法をどうするのか?とか色々と考えた結果、単細胞生物みたいな増え方が一番しっくりきました。

首を斬っても再生するのも、単細胞生物みたいな生態だからです。

ファンタジー世界の生物の生態を考えるのは楽しいですね。


・ムシュフシュ

長い蛇の身体に4本脚がある巨大な魔獣。

猛毒を持ち、ダハークの乗騎となっている。



※他にもいます。



◎邪視の祝福

ディアドナの信徒の中には邪視の祝福を貰える者もいる。

麻痺や石化等、邪視を使わない魔法よりも威力があり、効果的である。

異性と付き合いの少ない者程邪視の威力が上がる。

弱点もあり、盲目の者には効果がなく。また異性の性器を見ると邪視が封じられる。


※性器を見ると邪視を封じる元ネタはファリックチャーム。

有名な帝都物語にもその設定が使われています。

ゴーゴンと出会った時、男なら下半身を露出すれば助かる可能性もある。

あまりにもあれなので神族には使えない設定にしようと思っています。


以下主な邪視。


・威圧の邪視

見た相手を威圧できる邪視。


・混乱の邪視

見た相手を混乱させる。


・眠りの邪視

目を見た相手を眠らせる。


・幻影の邪視

見た相手に幻を見せる。


・麻痺の邪視

見た相手を麻痺させる。


・魅惑の邪視

見た相手を魅了する。

ラミアが得意とする。


・恐怖の邪視

見た相手を恐怖で動けなくする。


・支配の邪視

見た相手を支配する事ができる。


・石化の邪視

見た相手を石化させる。

ゴーゴンが得意とする。


・即死の邪視

見た相手を殺す。


・宝石化の邪視

ディアドナのみが使える邪視

相手を宝石へと変える。

上等種族ですら抵抗する事は難しい。

通常の解呪の魔法では元に戻せない。



◎ディアドナの信徒が得られる魔法

邪視の祝福以外の魔法。



・暗闇

魔法の闇で対象の視界を遮る。


・暗視

闇の中でも見る事が出来る。


・生命感知

周囲に生物がいないか感知する。



・広範囲生命感知

生命感知の上位版、生命感知よりも遥かに遠くの距離の生物の気配を感じ取れる。


・幻影

様々な幻を作り出して、相手を惑わす。目の見えない者には無効。


・睡眠

対象を眠らせる。


・壁歩行

壁を歩いたり、走ったりできる。


・麻痺

相手の体を痺れさせる。


・罠感知

仕掛けられた罠を発見できる。


・物体感知

視界が遮られた場所の様子を探る事ができる。

完全に密封された場所は感知出来ない。


・開錠

鍵のかかった扉を開く事ができる。


・虚言

嘘を相手に信じさせる事が出来る。


・探知妨害

あらゆる感知や探知、追跡等の魔法を妨害する。



・毒血

自身の身体の血を毒へと変える事が出来る。


・蛇の身体

手足を体へと収納する事が出来る。

頭が入る場所ならどこにでも侵入できる。


・無音移動

音を消して移動する事が出来る。


・隠形

気配を消して周囲に気付かれにくくする。


・体色変化

体の色を変えて周囲の景色に溶け込む。


・丸のみ

対象を丸のみする事が出来る。

ただし、自身より大きい者には出来ない。


輪廻蛇の循環ウロボロスリジェネーション

古い肉体を捨てて若返る事が出来る。

50年に一回しか使えない。

当然、古い肉体は抜け殻として残る。

この魔法を使えばほぼ永遠に生きる事も可能。

ただし、膨大な魔力と複雑な儀式が必要。


・蛇身転生

脱皮の上位版。

蛇の眷属へと転生できる。






※上記以外もあります。



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