第7部 神名録6 アルフォスとトトナ

※は作者の補足


◎歌と芸術の神アルフォスと知識と書物の女神トトナ


トールズとレーナが武の神ならアルフォスとトトナは文神である。

共に文芸の神であり、記録と伝達の神である。

アルフォスは文字以外で、トトナは文字で記録と伝達をする。

またアルフォスは感性を重視するのに対して、トトナは理性を重視する。

アルフォスは外向きなのに対して、トトナは内向きである。





◎アルフォスについて


アルフォスは歌と芸術の神であると同時に、風と弓の神でもある。

そして、レーナの双子の兄である。

その容姿は美しく天界で一番の美男子と言われ、その姿も楽器を持った美男子として描かれる。

母であるメルフィナが亡くなった時、オーディスとフェリアに引き取られるはずだったが、その美しさのためにイシュティアがアルフォスの引き取る事を申し出た。

フェリアはイシュティアだけにアルフォスを任せる事を不安に思ったので、昼はフェリア達が夜はイシュティアが養育する事になった。

本来ならイシュティアが歌と芸術を司る神であったが、アルフォスが優秀だったので、その役割をアルフォスに譲った。

アルフォスの美しい容姿と歌声は多くの女性を虜にする。

アルフォスの恋物語は大変多く、相手の女性は数えきれないほどである。

アルフォスは吟遊詩人の姿で諸国を旅をすると伝えられている。

旅する美男子の姿は吟遊詩人の一般的な姿になった。

そんなアルフォスは旅人を守る神ともなった。

吟遊詩人だけでなく、旅をする者はアルフォスに安全を祈る。

また、アルフォスは弓の名手であり狩人等からも崇拝される。

弓の名手であるアルフォスの武勇伝は多く、彼が倒した邪神や魔獣は数知れない。

その武勇伝の多さはトールズを超えると言われている。

そのアルフォスの聖獣は鹿で聖鳥は隼である。



※元ネタはアポロンとヘルメス。



※ル〇ンクエストだとドナ〇ダーとオデ〇ラと旅の神だからイサリ〇ズ要素もあります。風の神でもあるのでオ〇ランスでもあるかも、欲張りすぎか……。

ウォ〇ハンマーだと対応する神様はいないと思う。

ル〇ルだとシ〇ストア、音楽家としてのリ〇ノ。


※すでに本編に登場済み。

この世界におけるレイジにあたる存在。

最強の聖騎士であり、エリオスではオーディスと同等の強さを持つ。

乗騎として白い聖竜ヴァルジニアスがいる。

アポロンも結構武勇伝が多いので、それにちなんでいます。

シスコンだったりします。




◎アルフォス信仰


アルフォスは歌と芸術の神であり、信仰する者は音楽家や芸術家である。

当然音楽家には吟遊詩人も含まれる。

また、弓神として狩人ハンター野伏レンジャーもアルフォスを信仰する。

信徒というわけではないが交易商人もアルフォスに旅の安全を祈る事がある。

特に教団はなく、明確な司祭等もいない。

教団はない代わりにが旅芸人の一座や楽団等がある意味教団と言える。

神殿が作られる事はなく、大きな国に作られる劇場が神殿と言えなくもない。



※アルフォス自身は最強の聖騎士ですが、信徒に聖騎士はいません。



◎アルフォスに従属する者達


・詩の女神ミューサ

ミューサはイシュティアの娘である。

イシュティアがアルフォスの義母になった時に出会い、そのままアルフォスに寄り添う神となった。

芸術を愛する者に発想を与える神でもある。


※ミューサはアルフォスを溺愛していて、彼のためなら命も惜しまない。

容姿はイシュティアの娘にしては地味。

アルフォスの取り巻きの筆頭でもある。

他に取り巻きとしてドライアドのダフィーネや男の娘のヒヤシスがいる。

この二人の元ネタはダフネとヒヤシンス。

取り巻きの女性は多く、二千を超える。



◎歌について


ゴブリンは歌が苦手であり、セイレーンやサテュロスの呪歌を歌う事で相殺する事が出来る。

また、美しい歌声は凶暴な魔獣を大人しくする。

そのため、吟遊詩人と旅を共にすると安全であるとされる。

また、アルフォスの信徒である音楽家には呪歌を使える者もいる。

以下主な呪歌。


・子守歌

聞いた者を眠らせる。


・魅了の歌

聞いた者を魅了する


・鎮魂歌

下位のアンデッドを消し去る。


・狂騒曲

聞いた者に混乱の効果。


・行進曲

聞いた者の移動速度を高める。


・幻想曲

聞いた者に楽しい幻覚を見せ、心を穏やかにします。



※他にもあります。




◎アルフォスの恩恵。


恩恵を与えるのは仕える天使が主だが、アルフォス自身が恩恵を与える時もある。

以下主な恩恵。


・会話

言葉を持つ者となら誰とでも会話ができる。


※クロキ達はこの魔法を最初から使えたので会話に困らなかった。


・鳥会話

言葉を持たない鳥と意思疎通できる。


・獣会話

言葉を持たない獣と意思疎通できる。


・虫会話

言葉を持たない虫と意思疎通できる。


・精霊会話

言葉を持たない精霊と意思疎通できる。


・鳥支配

鳥を操る事ができる。


・獣支配

獣を操る事ができる。


・虫支配

虫を操る事が出来る。


・シルフの支配

風の下位精霊のシルフを操る事が出来る。


・通信

遠く離れた者と会話ができる。

ただし、制約も大きい。


・道標

道に迷わなくなります。


・鷹の目

遠くの場所を見る事ができます。

遠視の魔法と同じ効果。


・風の矢

風の力で矢の飛距離と威力を高めます。


・加速

素早さを上げる。


・天候予測

天候を予測します。


・敵感知

敵意を向けた者を発見する。


・回避力向上

回避力を上げる。


・物体感知

目を使わずにどこに何があるのかを感知できます。


・罠感知

罠を感知できます。


・風壁

風の壁を作ります、矢等の飛び道具を防ぎます。


・風刃

かまいたちを作って敵を攻撃します。


・竜巻

小さな竜巻を作りだして敵を吹き飛ばします。


・超音波

強力な衝撃波を前方に放ちます。

同時に物体感知もできます。


・雷弾

対象を雷の玉で攻撃する。


・放電

自身の周囲半径3メートルに電撃を放つ。


・雷刃

自身の持つ刃物系の武器に雷属性を与える。


・氷槍

氷で作った槍で対象を攻撃する。


・氷刃

自身の持つ刃物系の武器に氷結属性を与える。


・冷気放射

体から冷気を放射して相手を攻撃する。


・冷気耐性

冷気に対する耐性を上げる。


・浮遊

空中に浮かぶ事ができます。


・飛翔

浮遊の上位版。さらに速く飛ぶ事ができます。


・タスラム

最強の射技。目標を確実に仕留めます。



※他にもあります。










◎トトナについて


トトナは知識と書物の神であり、アルフォスと同じく文化の神である。

アルフォスが感性を重視するのに対して、トトナは理性を重視する。

また、トトナはオーディスとフェリアの末娘であり、フェリアに従属する神とされる。

姉に医神ファナケアと兄に戦神トールズがいる。そして、義理の姉妹に勇神レーナがいる。

レーナとトトナはとても仲が良く、本当の姉妹のようだと伝えられている。

その彼女は知識と書物を司る神であり、容姿が語られる事はない。

描かれるときは帽子やフードで顔を隠しているのが一般的である。

それは知識の深遠さを象徴していると言われている。

彼女は人間達に魔術を伝えた神であり、魔術を司る神でもある。

聖獣は猫であり、聖鳥はワタリカラスである。




※人間の神話ではレーナと仲が良い事になってますが、間違っています。

実は仲が悪いです。

レーナが大輪の花なら彼女は野に咲く小さな花。

目立たないがレーナとはベクトルが違う美少女。レーナがいなければ彼女は多くの男性から求婚されていただろう。

しかし、義理の姉妹であるレーナが隣にいたので、周りの者はより優秀なレーナを褒める。

そして、そんなレーナと常に比べられたのでひきこもるようになった。

その時に偶然ルーガスと知り合い弟子になる。

本好きになったのもその頃。

ルーガスがエリオスを去った時に書庫を引き継いだ。

クロキがレーナの呼び出した勇者であるレイジを倒した事で興味を持つ。

ルーガスの紹介で出会った時に、その物静かな雰囲気に好意を抱く。

また、レーナの勇者を倒した事も彼女にはプラスに働いた。

クロキと仲良くなるが、クロキとレーナの本当の関係には気付いていない。


※性格は大人しいが、奥底に情熱的なものを秘めている。

好きになったら一直線で、レーナやクーナにとって危険な存在。


※元ネタはエジプト神話の書物の神トトと、そこから派生したトリスメギストス。


※ル〇ンクエストだとランカ〇マイ。

ル〇ルだとペロ〇マ。

だけど、魔術師の神なので神知者や魔術師要素もあります。





◎トトナ信仰


魔術と書物の神であるトトナを信仰する者は魔術師がほとんどである。

他には、書記官等もトトナを信仰するが、役人である彼らはオーディスの従属神としてトトナを信仰するので、正確には信徒とはいえない。

トトナは他の神とは違い、神であってもその言葉を疑う事を教えている。

経験と理論を重視して、盲目的に何かを信じる事は禁じている。

そのため、魔術師は盲目的にトトナを信仰しない。

神殿は作られる事はなく、オーディスやフェリア神殿に小さな祭壇が作られるだけである。

正式な教団は存在しないが、魔術師協会がある意味教団といえる。

そのため、魔術師協会の本部がある魔術都市サリアがトトナの聖地といえる。




◎魔法と魔術について


魔法は魔力を持って世界のコトワリに干渉する力である。

魔法を使えば何もない空間に火や水を出す事が出来る。

しかし、魔法は魔力が強くなければ使う事ができない。

そして魔術は魔法をより使いやすくする術である。

魔力が弱く、本来なら魔法が使えない者も魔術を使って魔法を使う事が出来るようになる。

また、魔法が元から使える者も魔術を使う事でより強力な魔法を使う事ができる。



※魔術は武術みたいなもの。

武術を使う事でより強くなることができる。

しかし、元々強い者には敵わない事もある。




◎魔術師について


一般的な人間は魔力が弱く魔法を使う事ができない。

しかし、中には魔術を使う事で魔法を使える者もいる。

そんな人間は魔術師と呼ばれる。

世界で一番有名な魔術師は魔術師協会の創始者である大賢者マギウスである。

彼は姿が描かれる事が少ない女神トトナに代わり一般的な魔術師像となっている。



※基本的に魔術師は人間のみの呼称。一部例外あり。


※魔術師は魔法使いでもあります。

逆に魔法使いは魔術師とは限らなかったりします。



◎魔術の補助道具

一般的な人間は魔力が弱いので補助道具が必要である。

多くは樹齢の高いオークの木から作った杖である。

その杖に魔法文字ルーンを刻み魔力を帯びさせる。

他にも魔晶石ジェムをはめ込んだりもする。



◎魔術師協会


元々は大賢者マギウスがサリアで開いた私塾の生徒達が塾を離れた後も連絡を取り合ったのが始まり。

名目は魔術師の互助だが、現在では魔術師を統率する組織になりつつある。

この協会から魔術師の称号を与えられた者が正式な魔術師とされる。

以下魔術師協会が送る称号。


・見習い魔術師。

魔術師とは認められないが、協会に属する者。

どこかの魔術師の弟子である。


・魔術師。

この称号を与えられた者が魔術師と呼ばれる。

また、魔術師協会の正式な会員である。


・魔導師。

魔術師協会の指導的立場にある者に与えられる称号。

協会の幹部になるには魔導師の称号が必要。


・賢者。

魔術師協会が送る最高の称号。

魔術師協会の最高意思決定機関である賢人会議に出席する事が出来る。

この賢人会議は一年に一回開かれる常会と、緊急な時に収集される臨時会がある。

常会では立候補者の中から一名の会長と数名の副会長が選出される。

会長と副会長は賢者でなくとも良く、魔術師であれば誰でもなれる。

任期は一年だが、特に何も決議されなければ退任はせず自動的に留任する。


※チユキも賢者の称号を持っています。






◎トトナに従属する者


・魔術の神ルーガス

人間の魔術師達の見解ではトトナに従属する小神となっている。

しかし、魔王に仕える宰相と同じ名なので、人間の魔術師以外では禁じられている。

ルーガスと交信する事でより高度な魔術を学ぶ事ができると伝えられている。



※実際はトトナがルーガスに従属しているといえる。

魔術師の間ではトトナ以上に人気があったりする。

トトナの従属神とする事で邪教徒とされるのを回避しようとした結果こうなった。



◎悪魔との契約

魔術師の中には悪魔と契約して力を得ようとする者もいる。

トトナの教義では悪魔との契約は禁止されておらず、魔術都市サリアでは悪魔を呼び出す術が公然と行われている。

当然オーディス信徒である魔女狩人に見つかったら、狩られる。

しかし、魔宰相ルーガスに近い悪魔と契約して魔術の技量を高めようとする者は後を絶たない。



※他の神の教徒だとエリオスの神か天使が力を与えるのに対して、トトナの魔術師は悪魔から力を得る。




◎魔術師が使う魔法


基本的にトトナは力を与えない。

しかし、その信徒は魔術を使う事で自力で魔法を使う。

理論上、ほぼ全て魔法を使えるのが魔術師でもある。

以下魔術師が好んで使う魔法。


・複写

本に書かれている文字を複写する魔法。

この魔法を使うには白い何も書かれていない紙等が必要である。


・会話

アルフォスの項と同じ。


・魔法の手

魔力で作った透明な魔法の手を作る。

距離と手の本数は術者の技量による。


・魔法威力増大

使う魔法の威力を高める。


・解読

書かれている習得していない他言語の文字を読み取る。

読むだけで書けるようになるわけではない。


※語学力向上のため、チユキはあえて解読の魔法を使わないようにしています。


・魔法分析

どのような魔法が使われているかを解析する。


※他にもあります。


※今後加筆予定だったりします。



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