第6部 神名録5 トールズとアルレーナ

◎力と戦いの神トールズと知恵と勝利の女神アルレーナ


どちらも戦いの神であり武の神である。

トールズは戦神と呼ばれ、アルレーナは勇神と呼ばれる。

当然信仰する者はどちらも戦士が多い。

トールズが感情的な戦いと攻めを司るのに対して、アルレーナは理性的な戦いと守りの戦いを司る。

アルレーナは一般的にレーナと呼ばれる事が多い。



◎トールズについて


トールズは父である神王オーディスとその正妻であるフェリアの間に生まれた。

もし、オーディスに何かがあれば彼が神王の座に就く事になる。

娘に戦いの女神アマゾナがいる。

彼は戦いの狂気を司り、エリオスの敵に対して容赦をしない。

その姿は熊の毛皮を被った戦士の姿で描かれる。

この毛皮は凶暴な星熊ベルサーを倒してその皮を剥いだものである。

トールズはその時にベルサーの肉を喰らい、その野生の力を得た事でベルセルクとも呼ばれるようになる。

そのためかトールズの信徒で魔獣の力を得た戦士もまたベルセルクと呼ばれる。

他にもトールズが倒した魔獣や邪神は多い。

敵が多く、また、感情的で粗暴なためか仲間であるエリオスの神でも彼と不仲の者もいる。

その代表が鍛冶神ヘイボスとの争いである。

原因となったのは火と鍛冶を司る単眼の神ヴォルガスの殺害である。

フェリアはナルゴルの血を引く神々を嫌っていた。その影響を受けたトールズもナルゴルの血を引く神を嫌う性格となった。

その結果、ささいな争いからヴォルガスを殺してしまったのである。

そのためヴォルガスの親友であった鍛冶神ヘイボスは怒ってトールズに与えた鎧や兜を取り上げ、以後自身が作った防具を装備出来ない呪いをかけた。

しかし、トールズは後悔する事なく、裸で戦ってやると言って上着を脱ぎ捨てた。

そのため彼の信徒も鎧兜を身に着けない。

トールズは戦いの神だが、勝利の神ではないので失敗談も多い。

聖獣は熊で聖鳥は啄木鳥である。



※名前の由来は北欧のトールとギリシャ神話のアレス。

当然ベルセルクの要素あり、

アレス由来なので失敗談も多い。

啄木鳥が聖鳥なのはアレス由来。



※ヘイボスとの争いはヘファイストスとアレスの争いから。



※ル〇ンクエストだとスト〇ムブル。ウォ〇ハンマーだとウルリ〇クに相当。

国産のソードワ〇ルドだとマ〇リーかも。

ル〇ルサーガだと対応する神がいない……。





◎トールズ信仰


トールズは狂戦士の神であり、信徒は男性のみである。

女性は娘である女神アマゾナを信仰する。

神話の影響から鎧兜を装備することは出来ず、上半身は裸であり、中には全裸で戦う者もいる。

ただし、例外として凶暴な獣の毛皮だけは身に着ける事が許される。

また、トールズの信徒は戦士でなければ服を着る事は問題ないとされる。

盾は持っても持たなくても良いが、重視されない。

両手持ちの大剣や大斧に巨大な棍棒等の重量武器を好む者が多い。

また、武器を持たずに戦う格闘家もいる。

格闘家はゲナの信徒にもいるが、ゲナ信徒が護身のための格闘なのに対して、トールズ信徒の格闘は相手を積極的に殺すためのものである。

教義は城壁に籠らず、積極的に魔物退治をする事が求められる。

命を惜しむ事は許されず、勇敢に戦って命を落とす事は名誉な事である。

そのため、すぐに死ぬ者が多い。

トールズの信徒は今日を楽しければ良いと考える者が多く、粗暴な者が多い。

貯蓄という概念はなく、酒や女は楽しめる時に楽しむのが特徴である。

魔物が少ない地域だと、煙たがれる事が多く、魔物が多い地域だと歓迎される。

戦士団を作る事があるが、協力して戦う事は少ない。

トールズは魔物が多い地域で信仰され、その信仰の総本山は中央大陸の北部にある大寺院である。

薙刀グレイブを装備したトールズの僧兵達は強く、他の神に仕える戦司祭ウォープリーストよりも好戦的である。

ちなみに正式な戦士ではないのでトールズの僧侶は服を着ている。

そして、トールズの寺院は女人禁制である。



※トールズの戦士のイメージは名探偵ではなく蛮人の方のコ〇ンの要素があります。

D&Dのクラスだとバーバリアン、もちろんバーサーカーでもある。


※トールズの戦士団では若い少年戦士と指導役年配の戦士がタッグを組む事がある。

オーディスやフェリアと違い同性愛は禁じられていない。

そのため、戦士団では男色は普通である。




◎トールズに従属する者達


・狂乱の女神アマゾナ

彼女はトールズの娘であり、女性の狂戦士の神である。

母親はイシュティアとされるが、実は不明。

彼女の信徒は女性しかおらず、男性の信徒はいない。

トールズが鎧兜を身に着けない事になった時に、彼女も裸になった。

しかし、祖母であるフェリアから下着ぐらいは見つけろと言われ、下着だけは身に着けるようになった。

そして、戦いの中でも破けない下着型の鎧が発明された。

そのため、アマゾナの女戦士もそれに倣う事になった。

ちなみに戦士以外の女性は服を着る。

教義の内容はほぼトールズと同じである。

信仰の中心地は中央大陸東部のペンテレア女王国である。

女性中心の国であり、限られた男性しか入国を許されない。

アマゾナの司祭は戦士を引退した女性である。

当然戦士を引退しているので服を着ている。



※アマゾナの戦士団は少ないが存在する。

トールズと同じようにオーディスやフェリアと違い同性愛は禁じられていない。

そのため戦士団は百合的な要素もある。


※防御力皆無のビキニアーマーを身に着ける理由として、宗教上の理由が一番しっくりくると思います。


※イメージはレッドソ〇アとドラ〇エ3の女戦士。


※名前だけの登場。

今後登場させようか迷います。








◎獣の霊感


トールズやアマゾナは信徒に恩恵を与えない。

ただし、その信徒のみに伝えられる技術がある。

それが獣の霊感である。

獣の霊感とは、様々な魔獣の血を混ぜた染料を刺青として体に練り込む事で特殊な力を得る事である。

霊感を得た者は公式では獣戦士と呼ばれるが、一般的に狂戦士と呼ばれる事が多い。

トールズの信徒も特に狂戦士と呼ばれる事を否定をしないので獣戦士と呼ぶ者は少ない。

霊感の力は混ぜた魔獣の血によって異なる。

また、霊感で得られる力で強化系は基本的に自身のみにしか使えない。

以下が代表的な霊感とその力である。




〇霊感共通

全ての霊感で得られる力。


・獣化

腕力と体力と活力と肉体強度を3倍にする。しかし、使い続けると理性を失い、見境なく攻撃をする。

この事が狂戦士と呼ばれる所以。


・剛力

腕力を向上させる。


・剛体

肉体強度を向上させる。


・体力向上

体力を向上させる。


・活力向上

スタミナを上げる。


・敵感知

敵意を向けた者を発見する。


・恐怖耐性

恐怖に対する耐性を持つ。


・自己治癒

自身の治癒力を高める。


・粉砕

メイス等の打撃武器の威力を高める魔法。そのため、この魔法を使う時は打撃武器を持っていなければならない。


・鋭刃

斧等の刃を持つ武器の切れ味を高める。


・毒耐性

毒に対する耐性を持つ。


・悪食

食中毒にかかりにくくなる。

普通の人間では食べる事ができない生肉等を食べる事ができる。


・鉄拳

拳を鉄のように固くする。

鉄拳で殴られると鉄の打撃系武器で殴られたのと同じ効果がある。


・鉄腕

鉄拳の上位版。拳から肘まで鉄のように固くする。

そのため、生身の腕で剣を受ける事が出来る。

また腕力も上げる。



〇熊の霊感

代表的な霊感。肉体の能力を上げるものが多い。


・超剛力

剛力の上位版。さらに腕力を上げる


・超剛体

剛体の上位版。さらに肉体強度を上げる。


・超自己治癒

自己治癒の上位版。

治癒力がさらに高くなる。


・体力超向上

体力向上の上位版。さらに体力を上げる。


・地衝烈波

地面を伝う衝撃波を出して対象を攻撃する。



・冷気耐性

冷気に対する耐性を上げる。


・熊爪

手の爪を熊の爪に変化させて攻撃する。


・獣の咆哮

対象に恐怖を与える。恐怖の魔法と同じ効果。






〇狼の霊感

冷気操れるようになり、嗅覚が向上する。


・嗅覚向上。

嗅覚を向上させる。


・加速

素早さを上げる。


・回避力向上

回避力を上げる。


・氷槍

氷で作った槍で対象を攻撃する。


・氷刃

自身の持つ刃物系の武器に氷結属性を与える。


・冷気放射

体から冷気を放射して相手を攻撃する。


・冷気耐性

冷気に対する耐性を上げる。


・獣の咆哮

対象に恐怖を与える。恐怖の魔法と同じ効果。


・狼の友

狼を操る事が出来るようになる。


・月光の霊感

満月の時に素早さと魔力が上がる。





〇猪の霊感

火を操れるようになり、嗅覚が向上する。

また、冷気に対する耐性を持っているので寒冷地でも戦える。


・嗅覚向上。

嗅覚を向上させる。


・体力超向上

体力向上の上位版。さらに体力を上げる。


・火弾

対象を火の玉で攻撃する。


・爆裂

目標地点を爆発させる。


・炎刃

自身の持つ刃物系の武器に火炎属性を与える。


・火炎耐性

火に対する耐性を持つ。


・冷気耐性

冷気に対する耐性を上げる。


・猪突猛進

捨て身の体当たり攻撃。

外すと自身に大ダメージ。


・キノコ感知

食べられるキノコを発見する。






〇豹の霊感

電撃と回避力を上げる。

主にアマゾナの信徒が使う。


・猫目

暗闇でも見えるようになる。暗視の魔法と同じ効果。


・猫爪

肉体武器。爪を伸ばして相手を攻撃する。

熊爪と同じ効果。


・雷弾

対象を雷の玉で攻撃する。


・放電

自身の周囲半径3メートルに電撃を放つ。


・雷刃

自身の持つ刃物系の武器に雷属性を与える。


・加速

素早さを上げる。


・回避力向上

回避力を上げる。


・跳躍

ジャンプ力を上げる。


・電撃耐性

雷に対する耐性を持つ。


・ネズミ感知

鼠系モンスター等を感知する。




〇獅子の霊感

最強の霊感。この霊感を得られる者は少ない。

炎を操れるようになる。


・猫目

暗闇でも見えるようになる。暗視の魔法と同じ効果。


・猫爪

肉体武器。爪を伸ばして相手を攻撃する。

熊爪と同じ効果。


・加速

素早さを上げる。


・火弾

対象を火の玉で攻撃する。


・爆裂

目標地点を爆発させる。


・炎刃

自身の持つ刃物系の武器に火炎属性を与える。


・火炎耐性

火に対する耐性を持つ。


・超剛力

剛力の上位版。さらに腕力を上げる


・超剛体

剛体の上位版。さらに肉体強度を上げる。



・獣王の咆哮

この咆哮を聞いた仲間に恐怖耐性を与え、力を強くする。

獣の霊感で得られる力の例外で、仲間にも効果がある。


・獅子の心

自身に恐怖無効の効果。













◎アルレーナについて


アルレーナは知恵と勝利の女神であり、多くの戦乙女達の主である。

前述の通り、一般的にレーナと呼ばれる。

その姿は槍と盾を持ち、鎧兜を身に纏った若い美しい娘の姿で描かれる。

トールズに比べて守りを重視するが、だからと言って攻撃を疎かにはしない。

攻防一体の隙のない戦いをするのがレーナである。

一般的にトールズよりもレーナを信仰する戦士が多い。

彼女は城壁の守護者であり、都市の安全を守る神でもある。

そのため、ほぼ戦士のみが信仰するトールズに対して、戦士を生業としていない多くの者もレーナを信仰する。

城壁にはレーナの聖印が彫られ、人々は生活の安全を祈る。

また勇者を助ける神でもあり、様々な勇者がレーナの支援を受けて凶悪な魔物を退治した。

そしてレーナはフェリアやイシュティアと同じく三美神の一柱であり、理想の娘を体現する。

処女神であり、どんな男も彼女を落とす事出来ずにいる。

レーナは母親だる知恵の女神メルフィナが死んだ時にオーディスとフェリアに引き取られた。

そのためファナケアとトトナとは義理の姉妹にあたる。

そして歌と芸術の神アルフォスは双子の兄である。

聖獣は犬であり、聖鳥は白鳥である。




※もう特に説明はいらないかもしれませんが一応説明。

モチーフはアテナとワルキューレ。

ヒロインです。


※ウォ〇ハンマーなら間違いなくミ〇ルミディアで間違いないと思いますが、ル〇ンクエストだと何になるのだろう? イ〇ルマリオ? 何か違う気がします。

ル〇ルだと対応する神はいないと思います。








◎レーナ信仰


レーナは知恵と勝利の女神であり、多くの戦士達から信仰される。

個人的な戦いばかりのトールズに対して、集団で協力して戦う。

もちろん個人的な武勇も尊重される。

魔物と戦って命を落とす事は名誉な事だが、無謀な戦いは推奨されず、時には撤退する事も厭わない。

この辺りがトールズの信徒との違いである。

また、トールズの信徒と違い、防具を重視する所も違う。

しかし、人の世界を広げようとするところはトールズの教義と同じであり、戦士達は日夜魔物と戦い続ける。

信仰の本拠地は中央大陸東部の聖レナリア共和国である。

レーナ神殿に属する神殿騎士団は大陸東部で最強の騎士団である。

レーナの聖鳥である白鳥を団旗の意匠としている事から白鳥の騎士団と呼ばれる事もある。

教団の司祭は女性が多く、勇者を支援する。



※レーナ信徒の戦士は一般的なファイタークラス。

他にもガーディアン、フォートレス等のクラスでもある。

また、ヴァルキリーのクラスもレーナ。




◎戦乙女

レーナに仕える女天使の戦士達の事。しかし、レーナに認められた人間の女性も戦乙女と呼ばれる事がある。

ワルキューレ、ヴァルキュリア、ヴァルキリーとも呼ばれる。

白鳥の翼を模した飾りを兜の左右に付けているところから白鳥の乙女とも呼ばれる。

彼女達は魔物と戦い命を落とした勇敢な戦士の魂を天国であるエリオスに運ぶと人間達から信じられている。

そのため、レーナの信徒だけでなく、オーディスやトールズの戦士からも崇拝される事がある。


※バーサーカーとワルキューレはセットだと思います。

トールズは狂戦士の神、レーナは戦乙女の神。


※戦乙女は第4章で登場したシズフェのクラスでもある。





◎レーナに従属する者


・死と勇気の天使ニーア

レーナに仕える戦乙女の筆頭がニーアである。

戦士達の死神的存在である。


※2章で登場。

名前の由来はニケ。

レーナとセットで登場する事が多い。


※他にも戦乙女はいますが省略。




◎レーナの信徒が得られる魔法


基本的にレーナは直接恩恵を与えない。

ほとんど配下の戦乙女達が人間の戦士達の手助けをする。

しかし、時には直接レーナ自ら恩恵を与える事もある。



・剛力

腕力を向上させる。


・剛体

肉体強度を向上させる。


・体力向上

体力を向上させる。


・活力向上

スタミナを上げる。


・敵感知

敵意を向けた者を発見する。


・暗殺者感知

敵感知の上位版。

敵意を隠した者でも感知できる。



・恐怖耐性

恐怖に対する耐性を持つ。


・自己治癒

自身の治癒力を高める。


・粉砕

メイス等の打撃武器の威力を高める魔法。そのため、この魔法を使う時は打撃武器を持っていなければならない。


・鋭刃

剣や槍等の刃を持つ武器の切れ味を高める。


・盾強化

盾を強化する。


・鎧強化

鎧を強化する。


・魔法の盾

魔力で作った盾を作る。

強度は術者の魔力による。


・癒しの手

傷ついた相手の傷を癒す魔法。自分にも使える。ただし、対象に接触していなければならない。

回復量に合わせて小治癒や大治癒と呼ばれる。


・光弾

自動追尾する灼熱の光球を相手にぶつける魔法。


・陽光

太陽の光を作りだし、アンデッドを消滅させる魔法。


・陽の衣

暗黒魔法や死霊魔法から身を守る魔法。


・陽光の刃

剣や槍等の刃を持つ武器に太陽の力を付与する魔法。

また切れ味も上がる。形を持たない敵にも有効。

アンデッドに特効。


・陽の鎧

陽の衣の上位魔法。鎧の防御力も高めてくれる。


・即時防御

不意打ちを防ぐ。


・挑発

仲間に敵が向かわないように魔法で注目を集める。


・不動の守り

全ての防御魔法を同時に展開する。


・勇気

自身又は仲間に恐怖に対する完全な耐性を与える。

戦乙女だけが使える。


・戦乙女の勲

仲間全体に勇気を与える。

戦乙女だけが使える。


・女神の盾

魔法の盾の上位版。

より強力な防御壁を作る。

戦乙女だけが使える。



・ゲイボルグ

最強の槍技。

投げられた槍は確実に敵を貫く。

レーナが認めた勇者のみに与えられる恩恵。


※この世界ではゲイボルグは槍の名前ではなく、技名だったりします。


※他にもあります。

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