第245話 李信対覇王妃  (34)

 だから今日も……と、いうか? 


 この争い……。


 そう~? 秦と楚呉との争いに対して、楚の王である『義帝』から『呉王』の位をもらっている筈の籍なのだが? 秦の黒騎士こと李信との争いに対して? 彼女二人……。覇王妃さまと拍殿に任せて戦に参加していないのは?


 多分彼は? 家の家事……。


 そう~? 三人の妃達の為に学業……。高等学校の授業が終われば? 自身の友人である健司と遊ぶ行為をやめて、慌てふためきながら家へと帰宅……。主夫の如き振る舞いで、家の家事……。


 そう~? 彼は? 洗濯、掃除、夕飯の支度をするのに忙しくて参加できないのだと思う?


 だって~? 田中家で~? この場にいないのは籍一人……。


 そう~? 馬の樋爪の音と共に、金色に輝く妖艶な甲冑を身に纏う艶やかなダークエルフの女性……。武信君こと梁さまがこの場に駆けつけてきたのだ。


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