第230話 李信対覇王妃 (19)
だから我等は? 妖艶で美しい拍殿の様子を見て──!
『あああ~、何て~? 痛々しいのだ~』
『あああ~、嘆かわしや~、拍さま~』
『我等が~? そちらに向かい~? 美しくて官能的なお尻を~。尻餅ついている拍殿を~? 起こして~? しんぜようか~?』と。
我等の間でも? 美しくて妖艶な拍殿の悲痛な様子を凝視して。こんなにも嘆きの声が多々周りから漏れてくるのだ。
う~ん、でもさ? 我等も良く思案をしてみると?
拍殿の悲惨な様子を嘆いている暇はないのだ。
だって我等も? 良く思案をしてみたら? このまま尻餅をついたままの状態で、拍殿が座り込んでいたら?
秦の黒騎士こと李信に彼女は? 美しい頭を持っていかれてしまうことになる。
と、なれば? 我等は?
『拍殿~? 早く~! その場から立ち~! お逃げください~! 今直ぐに~!』
と、絶叫染みた声色で。妖艶で美しい拍殿に逃げるようにと促したくなる衝動に駆られるのだ。
だから我等は? 『拍殿~! 逃げて~!』と、叫んだのだ。
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