第228話 李信対覇王妃  (17)

 そう~? 白き甲冑を身に纏う、妖艶で美しい拍殿と、秦の黒騎士こと李信の対決……。


 そう~? 二人の武士達の対決を見守り観察することにするのだが。


 今の攻撃?


 秦の黒騎士こと李信が、自身の跨る黒き巨大駿馬の早き勢いに任せながら、振り下ろした戟なのだが?


 拍殿は、自身が持つ戟で、李信の力任せの攻撃を難なく受けたのだが……と、我等の言いたいところなのだが?


 う~ん、実は? 拍殿? 李信の攻撃を真っ向から自身の持つ戟で、難なく受けはしたのだが。


 それを弾き返して、自身の攻撃に移るまでは至らなかったのだよ。


 そう~? 秦の黒騎士こと李信が、拍殿へと放った戟での一撃が、余りにも重くて強烈な一撃だった為に。彼女は受けるのが精一杯だったみたいなのだよ。


 だって? 今の美しい拍殿顔を見ればわかる通りで? 彼女は? 自身の奥歯を噛みしめ、美しい顔を歪ませながら、両手に力を入れ──。秦の黒騎士の攻撃を受けている最中でいるだけだから。




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