第227話 李信対覇王妃  (16)

 う~ん、それでも~? 秦の黒騎士こと李信の勢いは全くと言って良い程止まらない。


 まさに? 秦の軍神の如く……。


 そう~? まるで~? 秦を滅ぼした覇王項羽の如く。一騎当千万夫不当の活躍と勢い──。


 それも? 李信自身に後れをとる、漆黒の装甲騎兵隊達を置き去りにしながら単騎でも、拍殿へと迫りくる。


 だから彼は~? 白きビキニアーマーを美しく身に纏う、妖艶なダークエルフの拍殿……。


 そう~? 秦の黒騎士である李信自身が利き腕に持つ戟を振り下ろし──。彼が彼女を突くことが可能な位置まで迫りくる。


 ……と、遠目から? この物々しい様子を凝視していた我等が思うと同時に?


〈シュン~!〉と。


 風や空を切る音が聞こえてきたのだ。


 でッ、次の聞こえる音は……?


 そう~?


〈ガシャン!〉と。


 鋼と鋼がぶつかり合い、交わるような鈍い金属音が我等の耳へと聞こえてきた。


 だから我等は? 音が鳴った方へと注目……。


 と、いうよりも?


 もう既に注目をしている状態で起きた出来事だから。


 そのまま? 事の成り行き……。



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