第220話 李信対覇王妃 (9)
でッ、それを白き妖艶な美しい拍殿が? 見渡し確認……終われば?
白馬に跨る彼女は? 自身の利き腕に持ち、立て握る戟を?
自身へと勢い良く向かってくる漆黒の甲冑を身に纏う物の怪の鉄騎馬隊達に向けて振り下ろすのだよ。
それも~? 彼女の口から~? 声を大にした勇んだ台詞と共に──!
「弩隊~! 敵の鉄騎馬隊へと向けてぇえええ~! 鬼火を~! 放てぇえええ~!」と。
まあ、こんな感じでね~!
するとさぁ~? まるで~? 夏の夜を彩る~。風物詩の一つである花火……。
それも~? ロケット花火が空を勢い良く──!
〈シュン! シュン!〉
と、音を立てながら飛ぶように。拍殿の率いる白き物の怪の弩隊達から放たれた──。鬼火の矢が?
漆黒の甲冑を身に纏う黒騎士と? 彼が率いる黒き物の怪の鉄騎馬隊達へと向かい──飛んでいくのが。我等の目に映るのだよ。
でッ、少しばかり時が経てば?
その後は? この物語を読み、見ている者達も分かる通りで~?
今度こそは~? 刹那……。
流石に? 拍殿が採用……。部下達へと下知を下した鬼火装着の鏃(やじり)は? いくら黒き物の怪の鉄騎馬隊達が? 鋼の重装備を人馬共々着衣をしても? 鋼の甲冑の上から、黒き物の怪の男女の身体を貫いたようだよ~!
だって~? 鬼火の矢を受けた黒き物の怪の鉄騎馬隊の男女達は~?
自身の口を大きく開けて──!
「うっ、わぁあああ~!」
「きゃぁあああ~!」
と、絶叫……。
そして~? 断末魔──!
馬の嘶きと共ね……。
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