第280話 籍の様子は? (4)

 胡亥姫さま自身を気兼ねなく呼ぶ! 叫ぶ!


 それもいつもの如く振る舞いで、荒々しく呼ぶ覇王妃さまに対して胡亥姫さまは、怪訝な表情で言葉を返せば。


「そこで母上様や姉上様とじゃれ、戯れる行為を辞めて、籍が未だ生きているのか、死んでいるのか、早く調べろ! 胡亥ー!」と。


 覇王妃さまは珍しく拍殿の事を【淫乱女】、【あばずれ女】と呼ばずに、【姉上様】と呼んだから。


 梁さまと拍殿は、姉妹仲良く。


「「えっ?」」


 と、驚嘆を漏らすのだ。


 それも、自身の両目を大きく開けながら漏らすのだ。


 でっ、そんな二人の様子を見ながら、胡亥姫さまは、「うふっ」と微笑を浮かべれば。


「覇王が拍殿のことを侮るように名指しするのは。彼女なりに照れているからなのですよ。(ふっ、ふふっ)」


 と、更に微笑みながら告げると。


「へぇ~。そうなんだぁ~。胡亥ちゃん」と。


 梁さまが自身の両瞼、目を大きく開けながら言葉を返してきたので。


「はい。そうです。お母さま」と。


 胡亥姫さまは、頷きながら言葉を返したのだ。




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