第276話 胡亥姫さまの正体? (4)
「えっ! 嘘ぉっ! 何で物の怪のあんたが、今日から家でのうのうと暮らす訳……」と。
拍殿は胡亥姫さまから覇王妃さまへと視線を変えて、彼女の事を睨みながら不満を漏らすのだが。
拍殿の不満や不快感は、これだけでは収まりつかない。
特に今の拍殿は前世の項伯とは違い。
そう、別人ではないかと、思われる程の、気性難! じゃじゃ馬娘さまだから。
また拍殿荒ぶれた気は収まりつかないようだから。
自身へと可愛く、悪戯娘ぽく、『アンカン、ベェー!』をしてくる覇王妃さまから、梁さまへと視線を変え。
「──姉さん! 項羽は、あんな事を平然と言っているけれど。一体、どう言う事なの?」かと。
拍殿は大変に憤怒した表情。
そう、彼女の麗しい顔の中にある、眉と瞼を吊り上げ、不満のある表情で、梁さまへと問うのだ。
「……えっ! いや、あのね、拍……。羽ちゃんは籍と同一人物で、私の娘だと告げてくるし。本当に羽ちゃんの顔を注意深く見れば、籍を女の子にすれば、こんな感じかなぁ? とも、思えてくるし。何だか良く見れば見る程。私や伯に似ている所があるなぁ~と、思えるから。本当に他人には見えない気がしてね。(あっ、ははっ)」と。
最後は梁さま、拍殿の問いかけに対して、笑って誤魔化し始めるのだった。
だから拍殿は、「そんなぁ」と、気落ち落胆した声音で呟けば。
その場にまた、へたり込んでしまう拍殿だった。
◇◇◇
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます