第274話 胡亥姫さまの正体? (2)
まあ、こんな感じだ! 拍殿はね。
彼女は、覇王妃さまよりも、気性の激しい、荒い牝馬! じゃじゃ馬娘と言う奴だから。
直ぐに胡亥姫さまへと憤怒しながら、声を大にして叫び、問うのだ。
自分自身の主のお子が、本当に胡亥姫さまのお腹の中に宿っているのか? と。
でもね、その問いかけは、直ぐに田中家の女主さま、奥を纏める梁さまが、話しを折ってしまうのだ。
こんな感じでね。
「は、拍~! 拍、貴女の容姿も良く見ると、私や羽ちゃんと一緒で、ダークエルフになっているじゃない」と。
梁さまは、拍殿に声をかければね。
更に、ルージュで濡れた唇を更にプルンと艶やかに輝かせながら。
「……いつ変身したの、拍?」
梁さまは、今度は、自身の首を可愛く傾げながら、拍殿へと問えばね。
「……つい、さっき」
と、だけ拍殿は、短い台詞で梁さまへと言葉を返すのだ。
「ふぅ~ん、そうなんだ」
「うん」と。
拍殿は頷きながら梁さまへと言葉を返せば。
姉の梁さまから胡亥姫さまへと視線を変え。
「先程の話しの続きだけれど。貴女! いや、この化け物女……。籍の子がお腹にいるって本当の事なの、化け物女……」
拍殿は大変に重たい、恐ろしい声音。
そう、彼女の美しい御顔も、眉間に皴を寄せ、目を細め、険しい顔で、胡亥姫さまの事を睨みつけながら問うのだ。
でも直ぐに覇王妃さまの口が開き。
「おい。淫乱女、何をそんなに憤怒しているのだ。胡亥が言っている事は、嘘に決まっているではないか。母上様と姉上の二人は、胡亥に……。始皇帝政の娘に揶揄われているだけだよ。だから胡亥の言う戯言は、全部無視、放っておけばよい」と。
覇王妃さまは苦笑を浮かべながら、梁さまと拍殿の姉妹へと告げるのだ。
でも、今の覇王妃さまの説明を聞いた、麗しい御二人方は、自身の瞼を大きく開けながら。
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