第269話 母上さまの絶叫? (3)

 梁さまは、自身の身体、容姿が、突然ダークエルフ化してしまい。

 困惑、動揺をしていた事すら忘れてしまう程。


『プンプン』と、自身の頬を少女のように膨らまし、拗ねているのだ。


 自分家、我が家のリビングでね。


 でっ、そんな梁さまから、役立たずの烙印を押された。


 押されてしまった覇王妃さまは、自身の可愛い。


 日本男児が大好きな笹耳をシュンと、垂れさせながら。


「(御免なさい。母上様)」と。


 素直に謝罪、謝罪をするのだ。


「えい。やぁ、とう」と。


 覇気の無い声音でちゃんと物の怪健司の攻撃──。


 あの嫌らしい。


 世の女性達の大敵である変態触手攻撃を、自身の持つ、握る。


 奉天画戟でガード、弾き返しながら。


 流石、大中華四千年以上の歴史を持つ、国家歴代最強武人の名に恥じぬ武力を示すのだよ。


 あの物の怪健司を相手も怯む事無く素晴らしい力を見せるのだが。


 やはり覇王妃さまは、梁さまには頭が上がらないらしく。


 少し梁さまに不満を、怒りをあらわにされると、彼女は気落ち、落胆をしてしまうようだ。


 まあ、そんな様子の覇王妃さまに。


「……羽ちゃん、もしかして、誰かと争っているの?」と。


 梁さまが、恐る恐る尋ねれば。


「(うん、只今儂は、化け物化した籍の友人と争っている)」と。


 覇王妃が頷きながら言葉を返せば。


「嘘ぁおおおっ!」


「(本当だよ。母上様)」と。


 また驚愕した梁さまに覇王妃さまが言葉を返せば。


「じゃ、今から私も、そちらに向かうね。羽ちゃん」と。


 なった訳なのだ。


 だから梁さまが、覇王妃さま、拍殿、胡亥姫さま三人と、物の怪健司の前に現れた訳なのだ。


 ◇◇◇


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