第243話 妖魔、魔物の?(13)
胡亥姫は甘い声音で、籍へと問うのだ。彼の全面だけ裸体の変態状態が胡亥姫さまは、えらく気に入ったようなのだ。
だって彼の全面から抱きつき、肢体へと甘え、さり気なくチュチュ、キッスの雨嵐と。己の舌を優艶にペロリと動かし。貪り。戯れながら問いかける。
だから籍自身も、胡亥姫さまの官能的な舌遣いに負け、歓喜だ! 歓喜するのだ! と、いうことはないから大丈夫だ。
籍はこう見えても友達思いの熱い男だから。
「胡亥。俺に甘えるのはまた後だ。今度暇な時にしてくれ。俺は一人でも健司の暴走──。友人がしでかしたとんでもない暴走は、俺自身の力で何とか食い止めながら。健司の奴の暴走をとめてみせる」と。
籍はまさに覇王の如き威勢。覇気のある言葉と台詞を勇んで胡亥姫さまへと告げるのだ。
胡亥姫さまが、この世の者ではない悪しき者だと、さり気なく告白をしても。彼は気にした素振りを一切見せずに。胡亥姫さまの艶やか官能的な誘いを無言で辞退しながら立ち上がろうと試みる。
でもさ、そんなことをされれば、胡亥姫さまの一度燃え上がり。火照った肢体の方は、安易に冷め収まると言うものではないから。
「籍~。あなた~。そんな殺生なぁ~。わらわのこの火照った身体は、どうすればいいの~。いいのですかぁ~。あなたぁ~」と。
胡亥姫さまは大変に甘ったるい声音で、籍へと不満。自身の火照った肢体をおさめ、鎮め。慰めて欲しいと嘆願をするのだが。
「いくぞ。羽! 二人で健司の暴走をとめるぞ!」
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