第236話 妖魔、魔物の?(6)

 でも、直ぐにこんな感じだよ。


「あっ、危ない! 胡亥──!」と、籍の声が。


 そう、自身の大事な妃さまの一人である胡亥姫の、素晴らしく麗しい艶やかな肢体、裸体、妖艶なボディを、籍は他人。自分以外の男。男性の目に、瞳に晒す。魅せる。堪能をさせる気はないから、胡亥姫さまへと慌てて声をかける。


 だって胡亥姫さまは、急に考える人。彼女の小さくて美しい。まさに王族のお姫さまらしい。美しいお顔につく。付属をしているシャープな顎にしなやかな指を当てながら、彼女は物思いに耽ながら。


(何で健司は、あんな得体の、知れない。解らないような、魔物に変化。変わってしまったのだろうか?)と。


 胡亥姫さまは、物の怪健司が覇王妃さまへと攻撃している最中にも関わらず。このように脳裏で呟いている状態、最中だから。


 今の魔物化健司の、触手の先から出る。噴出される酸性魔弾砲は不意打ち状態。彼女自身が予期せぬ出来事になる。


 だから籍は、物思いに耽る、自身の妃へと声を大にして叫び、危機を知らせる。報告。告げるだけではない。


 彼女、胡亥姫さまの盾になり。自身の妃の肢体、裸体、妖艶、官能的な裸を世に晒すことを防いでみせるのだ。こんな感じでね。




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