第235話 妖魔、魔物の?(5)

 だから「おっ!」、「おっと!」、「はっ!」と。流石覇王さまと、言わんばかりな身のこなし、ステップで覇王妃さまは、物の怪健司! 魔人化した健司の触手の先から発射される酸性の強そうな魔弾──。


 そう、よくある異世界ファンタジーのアニメ、マンガ、ライトノベルに何回かの確率。それも高確率で出演する。スライム系の魔物……。ヒロイン達を妖艶、官能的、艶やかな容姿へと導いてくれる。思春期の少年達が大変に喜ぶ、ヒロイン達のお色気シーンを、胡亥姫さまの言う通りで、健司少年は変態、スケベだから。そのお色気を小麦色のマーメイドさまこと、覇王妃さまで演出しようと、酸性魔弾の攻撃を連続発射──!


 今も懲りもしないで、『ピュ―ン!』、『ピューン! ピューン!』と、連続発射を試みるのだが、覇王妃さまは一向に刹那状態に陥らないので。


「ペッ!」と、黒い唾を吐き。


「ギギ」、


「ガガ」と、不満のある声音で、訳の解らない言葉を吐き。


「ギャギャ、ギギ、ガガ」と、唸り声をあげながら悪態をつき始める『ペチャ、ペチャ』とね。


 う~ん、でもさ、魔物健司は、直ぐに悪態をつく行為をやめて、ターゲットを返るのだよ。


 彼の沢山ある目、瞳が『ニヤリ』と苦笑。意味深に、スケベに微笑みながら。次のターゲットに向けて、触手の先から酸性魔弾を『ピュー!』と、発射をする。





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