第223話 秦を滅ぼした二人の女……(8)

「ん? ああ、するよ。当たり前だろう。俺は二人に対してちゃんとやめるように注意をした。したのにさ」と。


 籍は言葉を漏らしたところで、鋭く二人を睨む。睨むのだよ。覇王妃さまと胡亥姫さまのことを交互に睨む。睨みつけるのだ。不満のある顔、表情でね。


「……なのに二人は、主である俺のことを、先程から無視。無視しているからもう許さん! 許さない! 百! 百叩きの刑だ! アイツら二人は……。それに、羽の方は、良く姉さんと言い争い。乱闘騒ぎを家の中でするから。もう既に俺は、羽に対しては、何度もお尻叩きの刑をおこなっているから。今更躊躇うことはない」と。


 籍は鼻息荒く健司少年へと、覇王妃さまのお尻叩きの刑は、何度もおこなった。したことがあると説明をする。すれば健司少年は、恐る恐ると己の顔を上げ。自身の横で仁王立ちをしている籍へと。


「籍、お尻叩きの刑って? スカート、衣服の上から平手で叩くのか?」と、問う。


「……ん? そんなことする訳ないだろ。スカートも捲るし。パンティーだってちゃんとずらして生尻で叩く。叩くに決まっているだろう。健司……。そうしないと、羽の奴は全然懲りないし。余り痛がらないから。反省をしないのだよ。あいつはね」と。


 じゃじゃ馬、暴れ牝馬、大型の猫科の、獣のメスでも調教をするかのように籍は、健司少年へと説明をすれば。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る