第218話 秦を滅ぼした二人の女……(3)
「羽! 胡亥! やめろ! 今直ぐに!」と。
自身の妃さま二人を諫めるのだが。二人揃って姫さま、お嬢さま達は、自身の主を無視──! 無視をするのだ。
籍に対して忠実な彼女、妃、下僕であるはずの胡亥姫さま自身も、覇王相手に、籍へと泣きつき、嘆願……。
覇王妃さまを叱り。諫めて、自身へと荒々しく、物々しい行為をしてくることを諫めてくれと嘆願をする訳でもなく。
己の出した光物──偃月刀を構え、覇王妃さまと対峙! 彼女が己の近く迄近寄るのを待ち受ける。と、胡亥姫さまはしない。しないで。皆の目に只今映る行動──!
「はぁ、あああっ!」、
「はい!」、
「はぁ、あああっ!」、
「はぃ~っ!」と。
胡亥姫さまは、大変にリズムよく。馴れた手つき! 腕つき! 腰つき! 尻つき! 足つき! と。偃月刀を振りながら、己の拳と蹴りの攻撃も、覇王妃さまへと加えていくのだ。
カンフーシネマのヒロイン、お嬢さま、姫さまのように、素晴らしい技量! 剣舞を! 覇王妃さまへと魅せる。……だけでない。
自身の主である籍と健司少年の二人が、両手を叩きながら、『うんうん』と頷き。『素晴らしい』、『大変に素晴らしい物を魅せてもらった』と、絶賛。魅入るような剣舞を使用、駆使しながら。覇王妃さまへと荒々しく迫り。攻撃を加えていく。
だから流石に覇王妃さま自身も「チッ」と舌打ちを漏らす。漏らしてしまうのだ。胡亥姫さまの素晴らしく、激しい剣舞に対してね。
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