第216話 秦を滅ぼした二人の女……(1)
「はぁい~!」、
「はぁあああっ!」と。
大変に威勢! 勇気凛々な甲高い声音をあげるよ。胡亥姫さま。
だから覇王妃さまは、ではなくて。彼女の彼が。
「健司──! 逃げろぉおおおっ! 早く──!」、
「でないと? 死んでしまうぞぉおおおっ! そんなところにいたらぁあああっ!」と。
声を大にして叫ぶよ。自身のツレ、級友、友人である健司。健司少年へといつまでも、そこ! その場! 胡亥姫さまが懐……。自身の持つ、秦学園既定の大きなカバンから出した。剣先の刃がキラリと輝く偃月刀を、「はい!」、「はぁ、あああっ!」と、威勢のある掛け声をあげながら。中華、香港のカンフーシネマのヒロイン達と違わぬ剣技! 刀舞! を振るい。蝶のように舞に、舞い始めたから。そこにいては危ない。……どころではない。健司少年の身が危うくなるから。籍は自身の腕と手を使用、使いながら。
「健司──! 健司──! 早く! 早く! その場から逃げろぉおおおっ!」と、ジェスチャーしながら叫び急かすのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます