第202話 覇王妃さまのお迎え?(14)
「……ん? 妾?」
「うん、そうだよ。胡亥さん……」
自身の目を大きく開けながら自身へと問いかけてくる健司少年へと、胡亥姫さまは、別にこれと言って悩む、顔色をかえる。不満のある顔をする訳でもなく。「うん」と、頷きながら。
「別に構いませんよ。妾は。籍の妃であるのならば。二番、三番でも……。それこそ? 待つ身の女でも構いませんよ」と。シラリ、サラリと、気にした素振りもなく告げてくるから彼は! 健司少年は! 『アガァ~!』と、開いた口が塞がらない状態へと陥りながら。
「そ、そうか……。胡亥姫さんは、籍の浮気相手、待つ身の女でもいんだぁ。いんだね……」と。
独り言を漏らすように呟く。問いかければ。
「うん」と、胡亥姫さまは、嬉しそうに呟き、「はい」と、健司少年へと言葉を返すから。
「ああ、籍は、籍はいいな……。こんな美人。美人にばかりもてて、本当に羨ましい。羨ましいよ……」と。
自身の友人、友達である籍……。
そう、今から乱闘騒ぎ、騒ぎを起こして、ヤンキーの兄ちゃんや不良達と、立ち回り。乱闘騒ぎを起こしている覇王妃さまを取り押さえ、騒ぎを中断させようと向かっている籍の背を羨望の眼差しで見詰めながら独り言を漏らし、嘆くのだ。
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