第199話 覇王妃さまのお迎え?(11)

「……ああ、あれは、俺の知り合い。彼女だよ」と。


 籍は健司少年へと、覇王妃さまは自分自身の彼女だと告げる。告げるから。


「嘘ぉおおおっ⁉ 本当に~! 本当なのかぁあああっ、籍──?」


 健司少年は、籍の話し、説明を聞き驚愕をしてしまったのだ。


 だって健司少年は、籍の彼女、ガールフレンドは、クラス、教室内でも大変に仲の良い胡亥姫さまか。籍のことを学校帰りに良く待ち惚けをしながら佇み、待っている。彼、健司少年の憧れのマドンナお姉さまである拍殿だとばかり、彼は思っていたからね。


 覇王妃さまが、学園ナンバーワンの人気男子生徒である籍の本命彼女と知ったから。


 それはもう彼は、『おったま、びっくり。開けて、更にびっくりする玉手箱』、ではないが。覇王妃さま……。



 自分達の目の先で、ヤンキーの兄ちゃん達、不良少年、学生達と殴る! 蹴る! の、大立ち回り。大乱闘をしている。おこなっている。小麦色したマーメイドが、友人の彼女だと聞いたから。それはもう健司少年自身も驚愕、絶叫を吐くしかない。ないのだけれど。逆に、そのことを聞いた。聞いてしまった胡亥姫さまはと言うとね?



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