第191話 覇王妃さまのお迎え?(2)

 梁さまは、自身の父である炎殿から食事、お酒の席、親戚一同の集まり。正月やお盆の宴の最中に、幼少期から己の耳が痛くなるほど、自分達一族は、今でこそ苗字が違うのだが、『項家』の者なのだ。だから武芸に励まなければイカン! イカン! と、町の空手道場を、細々と経営をしている父縁から聞かせられているので、自分が項梁、武信君の産まれ変わり。転生者なのだと告げられても。


「へぇ、そうなんだ?」で、終わってしまったようなのだ。


 それに今は、日本人の血を色濃く継ぐ梁さまだからね。異世界ファンタジーなことも余り悩み、困惑をすることもない。只自分自身にもアニメやマンガ、ライトノベル、ファンタジーな小説に出演している主人公やヒロイン達のような出来事が、神さまの悪戯で起きた。舞い降りてきたのだと思っているぐらいでね。覇王妃さまの容姿。特に顔を間直でマジマジと凝視をしてみれば、何となく自分自身の無邪気な乙女の頃や、妹君の拍殿……。


 それと、梁さま自身の息子である籍が、女の子。娘になれば、こんな顔かな? と、思い。急に他人に思えなくなったのだ。覇王妃さまのことを。だから彼女の話しを安易に聞き入れた梁さまではあるのだが。



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