第186話 絶体絶命!(15)

「はぁあああっ!」


〈ドン~!〉


「でぇやぁあああっ!」


〈ガン!〉なのだ。


 そう、麗しい梁さまが、大変に麗しくない。彼女らしくない。大変に御下品な荒々しい奇声をあげると。覇王妃さまが梁さまへと打ち込んだ妖魔弾を独りバレーボールの如く、力強く上へトス──! トスをすればね。彼女、梁さまは、大変に下品な台詞、奇声を高らかとあげ放つと。覇王妃さまが神速を使用した素早い窓開けに反応、呼応して、今度はサッカーのボレーシュートの如く、妖魔弾を足蹴にして窓の外へと放つ、放るのだ。


〈バン!〉


〈ピュ~!〉と。


 籍の部屋の窓から飛んでいくものだから。田中家の周りを歩いていた。いる歩行者や近所の人達は、梁さまが蹴り飛ばし、放った妖魔弾を凝視して。


「あ、あれは、何だぁあああっ?」


「み、未確認飛行物体……。飛行物体なのか?」


「いや、違う。あれはUFOよ。UFOなのよ~」と、UFOと未確認飛行物体は同じ物、同じ意味なのに、こんな訳わからないことを告げ、言いながら驚愕、驚嘆を吐くのだが。二階の御二人は、「ふぅ」、「ふぅ」なのだ。


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