第174話 絶体絶命!(3)

 そう、某マンガの主人公(ヒーロー)達の繰り出す、己の気を高め放出する技──。必殺技の技を繰り出そうと試みているようだから。


 籍の母である梁さまは、自身の顔色を変え、慌てふためきながら。先程の台詞、言葉である。


「あ、あなた~。そ、それが撃てる。撃てるの~。い、嫌だ~。ちょ、ちょっと待って、待ってよ~。気功弾、魔法弾……。妖力弾なのかは、私自身もわからない。知れないけれど~。た、頼むから~。この狭い部屋~。家の中で~。気功弾を放つ。放たないでよ~。お願いだから~。未だ家のローンも残っている~。いるから~。お願い貴女~」と。


 梁さまは、覇王妃さまへと絶叫しながら嘆願をおこなう。おこなうのだが。


 当の本人である覇王妃さまの方は。


「…………」と、無言。沈黙をする。している。続けながら己──。自身の気! 妖力! 魔力を高めようと試みているようなのだ。

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