第164話 伯父と甥? 伯母と姪? それとも親子喧嘩?(14)

「ああ~、どうしよう? どうしようかー? このままだと? この家にいる淫乱、スケベなおなご達に、儂の籍を奪われるような失態を儂は犯す事になる。なってしまう」と。


 嘆いた! 嘆き続けたのだ!


 覇王妃さま、『しくしく』お可哀想にと、傍から彼女を凝視しても思える程に嘆き、悲しんでいるよ。覇王妃さまはね。


 だから一騎当千万夫不当の戦姫である覇王妃さまは、安易に梁さまの部屋への侵入を許し。己の後方を取られてしまい。


 覇王妃さまは、梁さまの回し蹴りで後頭部に『ドーン!』、『ドーン!』なのだ!


 でッ、その後は、梁さまに後れを取り。回し蹴りをまともに食らう。もらった覇王妃さまは、自身の身体ごと『ドーン!』と吹き飛んで部屋の壁に激突──!


 刹那になる。なったのだ!


 でッ、その後の状態である。


「くそー! 歯痒い! 歯痒い! このくそ女が! 早く! 早く! 倒れろ! 倒れてしまえー!」


 梁さまの後手、後手に回りながら覇王妃さまは悪態を吐き、漏らしながら。


 彼女らしい重い拳と蹴りの連打を梁さまへと打ち込んでいる最中なのだが。



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