第132話 覇王妃と伯母上さま? 母上さま? また御対面(25)

 そう、籍の部屋にある押し入れの中を覇王妃さまは、クローゼットの時と一緒で、次から次へと中身を出し、放り投げては、


「うぎゃ、あああ~」、


「うぎゃ、あああ~」と。


 覇王妃さまは気が触れた。錯乱した。


 そう、まさに、日の本、だけではないか?


 世界中の至る所、国々にある。伝わる。女性のあやかし、物の怪、幽霊話しのヒロイン達みたいに、気が触れ錯乱をした状態で、籍の部屋の押し入れにある汚れ物やくだらない物──。


 昔彼女の主さまが大事にしていた物である。無造作におかれた。いらなくなった玩具(おもちゃ)や空き箱や衣装ケースと……。




 あっ? 未だあった。あったぞ!


 籍が見て読まなくなった漫画や雑誌に参考書に。もう着衣をすることもなくなった服なども無造作に置かれている。


 まあ、そんな物。物達が無造作に置かれている押し入れの中──物を次から次へと外──。


 籍の部屋中に投げ散らかし放置をし続けるのだ。


 覇王妃さまはね。

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