第95話 謎の少女の正体は?(19)
「胡亥(こがい)。お前、いくらなんでも? そこまで、健司のことを目に見えて、蔑み、嫌がるような態度をとらなくてもいいのではないか? これだと? いくらなんでも健司が可哀想過ぎる。それに健司自身も、こんなにも胡亥(こがい)へと謝罪──。許してくれと嘆願をしているのだから。この度は、許してやれよ。胡亥(こがい)……」とね。
「うぅ~ん、籍……。殿がそこまで言うのならば分かりました。この度は、わらわは、殿の言葉に免じて、健司のことを許します……。それでよろしいですか? 殿~?」と。
一度籍の横を、不満をあらわにしながら、勢い良く立ち上がった胡亥(こがい)姫さまなのだが。
己の主さま? の言葉。下知は絶対服従であるから。籍の諫めと嘆願を素直に聞く。
そして聞けば? また籍の横──。狭い場所、と、いうか?
胡亥(こがい)姫さまの主の膝の上に、今度は気を良くしながら『チョコン』と、御人形さんおように座る。と、いうか?
御人形さまのようなことはないか? 妖艶、官能的、麗しい容姿の胡亥(こがい)姫さまはね。そのまま? 己の殿。主さま? である籍へとしな垂れかかり。
「殿~? これでよろしいですか~?」と。
胡亥(こがい)姫さまは、甘く、官能的な声音で籍へと訊ねる。
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