第79話 謎の少女の正体は?(3)

 でもね? 籍の学友である健司の方は、自身の学友が、毎晩物の怪に襲われていることなど知らないから。


「籍~? それは、そうと?」と。


 声をかけてくる。


 だから、「どうした? 健司?」と、籍はなる。


「あのさ? 籍が今プレイをしているゲームは、あれだろう? あのゲームだろう?」


 籍は健司に、あれだろう? あのゲームだろう? と、問われても。彼は、何のことだかさっぱりわからない。


 と、なれば?



 籍の口から呟かれる言葉は。


「健司~。あれ? あれだろう? と、俺に訊ねられても、何のことだかわからない」


 と不満を呟く。


 まあ、当たり前のことではある。


 だから健司は、己の口を開いて。


「あれと言ったら、あれだ。籍! 彼女……。そう。胡亥(こがい)さんから、この間、籍が頂いたSGLゲームだろう?」


 と、訊ねる。


 それも健司は? 自身の視線を籍から、ある者……。




 そう、ただいま、健司自身が呟いた台詞に登場した【胡亥】と、言う名の女性をチラチラと凝視しながら。


 それも? 意味深に苦笑を浮かべながら呟くのだよ。


 だって? 胡亥(こがい)、あの女子高生らしくない妖艶な容姿をした異国の少女……。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る