第35話 女同士の対面……(24)

 でも? このまま梁自身も、この場にいつまでも立ち竦んでいる訳にはいかない。


 だって先程の声にならない謎の声の主は、両自身の大事な宝物……。




 そう、一人息子である籍の声だと、拍から聞いたので。梁自身も慌てふためきながらこの部屋……。




 リビングを後にするのだ。


「は、拍~! ちょ、ちょっと待ってよ~!」


 と、声を大にして叫びながらねぇ。



 ◇◇◇◇◇


「な、何をしているの~? あなた達はぁあああ~?」


 と、声を大にして叫ぶよ。梁殿……ではなくて拍殿が。


 ついでに?



「籍~! お姉ちゃんと言う者がいながら何よ~? その女は~? 一体誰なの~?」と。


 拍殿はまた憤怒しながら叫ぶのだ。


 すると? 拍殿大事な籍の顔──頬や首筋を『ペロペロ』と、嫌らしく舐め貪っていた。



 ……だけではないね?


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