第26話 女同士の対面……(15)

 大変に安堵した表情で、梁殿は自身の顔を緩ませながら『ホッ』と、言葉を漏らすのだ。


 まあ、そんな梁の様子を凝視すれば本気で彼女は、自身の妹である拍と、一人息子の籍との仲を、大変に深い仲だと思っていたようだよ。梁殿を凝視していれば、そのことがはっきりと今わかり確認ができたのだよ。


 だから『良かったね~。梁さま~』と、心から思うのだよ。彼女は、自身の息子である籍のことが目に入れても痛くないほど可愛くてしかたがない。


 もうそれこそ? 傍から彼女の妹である拍が見て確認をすれば嫉妬心をあらわ……だけではなくて。


 拍が嫉妬心を募らせる。


 そう先程の拍ではないが?



 姉の梁に対して嫉妬心を募らせ狂い。呪うほど、梁は自身の息子である籍のことを度が過ぎるほど可愛がるところがある、だけではなく。愛しているのだよ。

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