第25話 女同士の対面……(14)
そう拍は、姉である梁に瞳を見る事も真面にできない状態でね。できるだけ領と目を合わせないようにしながら。
「姉さん、私、籍に対して、そんな事等していないし。私と籍は、甥と叔母の間柄……。いくら私と籍が、年齢が近いからといっても……。叔母である私が、甥である籍を夜な夜な夜の床へと誘うような事等する訳ないでしょ。姉さん……」と。
伯は動揺……。自身の声を震わせながら。自身の姉である梁へと二人の関係……。
そう、甥の籍と自分は、何の関係もないし。邪、淫らな関係でもないと説明をするのだ。
「本当に、本当?」
「うん、本当だよ……」
「信じていいのね、拍?」
「う、うん、信じてお願いだから。姉さん……。本当に大丈夫だから……」と。
拍は、姉の梁の問いかけに対して、『きっぱり』大丈夫だと説明をする。
「はぁ~、良かった~」
自身の妹である拍の説明を聞き、梁はこのように安堵の表情と笑み、声を漏らすのだよ。
またそれを聞き、拍自身も。「大丈夫。大丈夫だから。姉さんも心配しないで……。そして私の事をもっと信じてよ……」と、笑みを浮かべながら。
と、いうか?
笑って誤魔化す……。
そう、自身の顔を引きつらせながら、笑って誤魔化す。
まあ、そんな様子で、自身の姉である梁へと言葉を返す。
だから二人……。
梁と伯の会話……。姉妹喧嘩になりそうな雰囲気もあった会話がここで終わるのだよ。
だから両方……。梁も拍も、自身の胸を撫で下ろしながら『ホッ』と安堵するのだが。
ここで梁が何かを思い出したかのように唇をひらくのだ。
「はぁ~。本当に良かったよ~。ねえさんは~。拍と籍の間に子供でもできたらどうしようか? と、不安になっていたの……。流石に二人の赤ちゃんなど私は見たくはないから……」と。
梁は自身の妹である拍の目の前で、こんな台詞を、何も気にすることもなくサラリと独り言のように口ずさむのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます