第225話 僕は大変に身体に良い。薬膳料理にも使用されるくこの実(21)
またそれを聞いた家の怖い顔のおじさんも。
「ええよ。お兄さん……。娘さんも喜んでいるようだから」と。
満身の笑みを、幼い絵里ちゃんとパパさんと浮かべ漏らす。
「じゃ、買うわ! おじさん!」
すると絵里ちゃんのパパさんは快く購入を決めてくれた。
「パパ、よかったね」
絵里ちゃんは、自身の父親。パパさんが歓喜して騒めき始めた様子を大変に嬉しそう。幸せそうに見て、見詰めていたのだ。あの時はね。
またそんな二人の様子……。家の怖い顔のおじさんの売り場、天板に並ぶ二十種類以上の商品アイテム達を『どれにするか?』と、歓喜しながら選ぶ、自身の夫と娘の様子をすみれさんは、あの頃、大変に幸せそうにいつも見詰めていた記憶が、僕【クコベリー】にはあるのだよ。
まあ、今は彼女達……。
そう、冒頭シーン。【芋けんぴ】のシーンを思い出してもらえればわかる通りで、絵里ちゃん一人か、すみれさんが個人で来店されることが多く。パパさんとすみれさんが離婚をしてからは、家族がバラバラになった気がすると思う。今日この頃の僕【クコベリー】だけれど。話し、物語が少し飛んだ。外れてしまったようだから。
また僕達のマドンナ絵里ちゃんの幼い頃と竹輪のおじさんの販売シーンへと戻る。戻るからね。と、告げたところで。
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