第223話 僕は大変に身体に良い。薬膳料理にも使用されるくこの実(19)

「う~ん、それでも、儂は無いわ。おじさん……。娘や孫娘としては、本当に可愛いと思うけれど。絵里ちゃんのことはね」と。


 家の怖い顔のおじさんは、隣の爺さんこと、竹輪のおじさんに冷やかされても、こんな感じでハッキリと告げることが可能なのだ。絵里ちゃんのことは異性として見ることはない。可愛い娘、孫娘ぐらいにしか思わないのだと。


 う~ん、でも、そんな感じの、家の怖い顔のおじさんではあるのだが。隣の竹輪のおじさんに。


「じゃ、お前は、あのお嬢ちゃんではなくて、母ちゃんの方がええのか?」


 まあ、こんな言葉、台詞を告げ、問われられると。


「えっ? いや、あの、すみれさんは、絵里ちゃんのお母さんだから……。な、何をいっちょるん。おじさん……。そんなことを言うたらいけん。いけんから……。ほ、本当に、何をいっちょるんね、おじさん」と。


 こんな感じで、家の怖い顔のおじさんは、己の顔色を変え、慌てふためき、動揺……。動揺を隠せない顔をする。するぐらいだから。家の怖い顔のおじさんは未だにね。


 だからあの頃、あの時のすみれさんは、今とは違い。若くて大変ピチピチと麗しい感じ。そう、先程も僕達が説明をした通りだ。


 今のJK小悪魔仕様の絵里ちゃんをもう少し大人した容姿だから。本当若くて綺麗でね。


 家の怖い顔のおじさんが、見惚れ夢中になり仕事に手がつかない失態を犯したのも致し方がない気もするよ。


 でも、その代わりと、いうか? 隣の爺さんこと、竹輪のおじさんが家の怖い顔のおじさんの代わりに頑張ってくれたのだ。こんな感じでね。






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