第200話 僕は超珍しい漢【ウコンパンプ】(65)

 それも? 相手の、お客様の目を『ジィ~』と、見詰めながら。でっ、家の怖い顔のおじさんの場合。この場面の台詞はこうだ。こうなのだ。


「どう、お客さんも、美味しいでしょう?」と。


 彼は、己の顔には似合わない。不釣り合いな優しい声色でお客様へと問う。まさに先程から俺【ウコンパンプ】達が【キモ笑み】と、言う奴……。



 そう、俺達の小悪魔JKマドンナである絵里ちゃんが。


「オジサン! キモイ! キモイから。やめてくれん? そのキモ笑みを漏らすのを」と、嘲笑い。苦笑を浮かべながら不満を言う。漏らしてくる程の【キモ笑み】を浮かべながら。自分達の首が『ああ~、痒い。痒い……』と、不満を漏らしたくなる声音でお客様へと問うのだ。


「……ん? う、美味いな。これ……」


「俺も?」


「うちも?」


「儂も?」


「私も?」


「皆が! 皆が! 皆が言っている」、「告げている」、「美味しいと言葉を漏らしている通りで美味いは! これ! これは!」と。押しの強い台詞、言葉、トークに対しての己の壁を盗る! 破る! 破壊をして、言葉の暗示、マジック、魔法にかけてしまえば、隣の爺さんや家の怖い顔のおじさん達のお思い通りだ。お客様達は!




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