第192話 僕は超珍しい漢【ウコンパンプ】(57)

「「「「「オジサンは、もしかして?」」」」」


「俺らを?」


「私らを?」


「儂ら?」


「うちら?」


「僕」


「私(わたくし)達のことを……」と。この場、この販売ブース、売り場周辺にいるお客さま達、老若男女問わず。と、いうか? 家の怖い顔をしたおじさんも含めて皆が、自身の顔を強張らせ──。怪訝、怪訝しい表情と猜疑心のある目、瞳で見詰めながら隣の爺さんへと注目──。


「騙している」


「騙しているでしょう」


「おじさん」、


「オジサン」、


「おじさんは」、


「オジサンはね。嘘偽りの年齢、歳を言っている。告げているでしょう……」とね。不満を漏らし始めるのだ。


 でもさ? 皆も知っての通りだよ。隣の爺さんは、二つの販売ブース、を跨いで集うお客様達に対して嘘偽りを申している。告げている訳ではなく。


 本人いわく昭和二年産まれの九十二歳で間違いないと本人も言っているし。一番末の娘さんも『あああ、家の爺さんは九十二歳で間違いないよ』と、家の怖い顔をしたおじさんに説明、告げているのも。俺【ウコンパンプ】は見た。聞いた事があるから嘘偽りではなく。間違いないと思われるし。隣の爺さん自身も自負できるから。


「儂は、九十二歳。九十二歳で間違いない。お前達。皆……」と。


 隣の爺さんは、自分自身に対して猜疑心のある目と瞳で見る。いや、苦笑を浮かべ漏らしながら睨んでくるお客様達へと説明。説明しおえれば。




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