第167話 僕は超珍しい漢【ウコンパンプ】(32)

 と、言いたい。言いたいところではある。あるのだが、普通はね。


 でもね、隣の爺さんは? 先程家の【クランベリー】の奴が説明をしたと思う。今や数少ない。貴重な昭和一桁産まれの漢! お爺さんなのだよ。


 だから年の功と言う奴だろうか? 隣の爺さんは自分自身の身の上を武器──。


 そう、ここまで俺【ウコンパンプ】が話し、説明をすれば、見て聞いている者達は、『ああ~』、『なるほど?』、『なるほどね?』と。


『フムフム』、『なるほど?』、『そう言うこと』、『そう言うことなのか……』と。


 自分自身が、気がついた。気がついたよ。


『ウコンパンプ』と、告げて漏らしたくなる衝動に駆られる者、者達も多々いる。出たと思われる。


 そう、隣の爺さんは、


「何~?」


「何だぁあああ~?」


「はぁ~?」


「佃煮なんかいらんけぇえええ~」


「あああ、いらん」


「いらん、いらんけぇ~」


「あのなぁ~? 爺さん~? 爺さんのそれ? 売り方は、押し売り」


「押し売りに入る」


「押し売りになる」


「いい加減にしないと……」と。





【お詫び】


 去年他界をされたちくわのおじさんのことを筆者が思い出しながら物語を書いていたら予想よりも話しの方が長くなり申し訳御座いません。本当に申し訳ないのですが。もう少し故人の話しを書かせてください。宜しくお願いします。

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